世界挑戦権を持つ力石政法が井上尚弥の同門に「日本一素晴らしい環境で悔いなく挑戦したい」

AI要約

30歳の力石政法が、WBC世界スーパーフェザー級王座挑戦者決定戦に勝利し、大橋ジムに移籍したことが発表された。

力石は移籍理由や世界チャンピオンへの目標、大橋ジムとの縁などを語り、大橋秀行会長も期待を寄せる。

試合後のロードマップや円満な移籍条件も明かされ、矢吹正道や松尾敏郎会長からのサポートが力石に力を与えている。

世界挑戦権を持つ力石政法が井上尚弥の同門に「日本一素晴らしい環境で悔いなく挑戦したい」

 4月にマイケル・マグネッシ(イタリア)とのWBC世界スーパーフェザー級王座挑戦者決定戦を制した力石政法(30)が、LUSH緑ジムから2日付で大橋ジムに移籍したことが同日、横浜市内で発表された。力石は「移籍を快諾してくれた松尾(敏郎)会長と受け入れてくださった大橋会長に恩返しできるように、世界チャンピオンになって頑張ります」と決意表明した。

 力石は「世界戦をすることも難しい階級なので、チャンスも1回しかないと思っていますし、世界チャンピオンになるためにはと考えた結果、最良の選択だと思った。漠然と、ちょっと限界かなというのは前回の試合前からうすうす思っていた。マッチメークの問題であったり練習環境の問題であったり、そういった面で後悔したくないので。日本で一番素晴らしい環境といったら大橋ジムだと思っているので、そこで悔いなく挑戦したいという気持ちになった」と移籍を決意した理由を説明。先月には3150FIGHTとのプロモート契約を解除していた。

 大橋ジムとは、コロナ前に出稽古に来た他、大橋秀行会長(59)によると、「子供の頃にも(兄の矢吹正道と)兄弟2人で来ていた」という。また、4団体統一世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(31)とは「中学生の時に試合した」(力石)関係だ。

 大橋氏は「もともと左ストレートとかすごく強くて、イタリアでの試合は魂を揺さぶる試合だった。気持ちの強い選手が好きなので」と高く評価し、「2度でも3度でもチャンスは作るつもりでやっていますんで。1回だけじゃないから。その覚悟でやりたいと思っています」と期待。力石は「とてもありがたいんですけど、僕は1試合1試合人生全て懸けているので、次があるからという気持ちを作る気はさらさらないので、一発で取りたいなと思っています」と意気込んだ。

 大橋氏は「予定としては10月に試合をやった後、年内になるか来年になるか未定ですけど、世界挑戦にもっていければベスとかなと思っています」と、ロードマップを示していた。

 なお、LUSH緑とは円満移籍で、今後も普段は名古屋に在住してLUSH緑で練習し、試合が決まれば横浜に滞在して大橋ジムで練習する形になる。力石は、矢吹が「自分の最善の選択をしたらいいと思う」、松尾会長が「おまえのボクシング人生なんだから、好きなようにしなさい」と、快く送り出してくれたことを明かしていた。