共同主将にHO原田&SH齋藤を任命! ジョーンズHC「マオリABに覚悟を持って挑む」

AI要約

第2次エディー・ジャパン初戦でイングランドに敗れたラグビー日本代表が、JAPAN XVとしてマオリ・オールブラックスとの2連戦に臨む。指揮官のエディー・ジョーンズHCはチームの若さや成長に期待を示すとともに、マオリABとの試合に向けて準備を整えている。

次戦での超速ラグビーの要素やバランスの重要性について、ジョーンズHCはチームのスタイルと方針を説明し、若手選手にチャンスを与える意図を明かす。

共同キャプテンに任命されたHO原田衛とSH齋藤直人は、良いプレーを見せることとキャプテンの経験を活かすことに意欲を示しており、超速ラグビーに対するそれぞれの捉え方も述べている。

共同主将にHO原田&SH齋藤を任命! ジョーンズHC「マオリABに覚悟を持って挑む」

第2次エディー・ジャパンの初陣は強豪イングランド代表に超速ラグビーの可能性を垣間見せながら完敗発進に終わったラグビー日本代表だが、次はJAPAN XVとしてマオリ・オールブラックスとの2連戦に臨む。6月27日『リポビタンDチャレンジカップ2024』マオリAB戦に向けた試合登録メンバーを発表したエディー・ジョーンズHCが意気込みを語った。

「まずJAPAN XVは世代の交代、世代の改革をしたようなメンバー。昨年の『ラグビーワールドカップ』に出場した選手は先発で3人しかいない。とても若いメンバーだが、1週間かけていい準備をしてきた。イングランド戦に出た選手は先週得たいい学びを生かすことができることだろう。マオリABはパッションが溢れるハングリーでブライドを兼ね備えたチームなので、覚悟を持って挑んでいきたい。秩父宮ではいいゲームをお見せしたい」

イングランド戦で得られた教訓をどう生かすか問われると、指揮官は日本代表とJAPAN XVは別のチームだと強調した。

「JAPAN XVは日本代表ではない。全く別のチームだと思っている。だからもう一度再始動しているという認識でいる。目的として若手にチャンスを与え、現在地の確認をしたいと思っている。マオリABはテストマッチを除き世界で一番強いチームだと思うので、マオリABは我々のベンチマークを確認するのにぴったりの相手。イングランド戦に出た選手はゲームタイムを伸ばし、リーグワンでも出場機会が少なかった選手にもプレータイムを得るいい機会になると思っている」

次戦で超速ラグビーとバランスを保った戦い方の割合を聞かれると、ジョーンズHCは超速ラグビーの持論をぶった。

「超速ラグビーは、決してバランスを持たずにプレーし続けるといったものではない。このチームは超速ラグビーをまだまだ体現する方法を学んでいる途中で、イングランド戦ではいい形もあった。チームとしてまだまだ若く、全体で160キャップに満たないチームだが、徐々に自分たちのスタイルを理解してきている。超速ラグビーでスピーディにプレーするからといって、無謀にスピードを上げて攻めているわけではなく、それぞれの局面で日本らしいラグビーをしていきたいと考えている。JAPAN XVは日本代表と違うチームだが、同じスタイルでプレーしたいし、同じ意図や意識を持っている。

もしかしたら、超速ラグビーについて誤解されているかもしれないが、むやみにスピーディに攻めるのではなく、それぞれの強みを生かしてバランスを保ちながら、スピードに乗ってプレーをするのが超速ラグビー。世界のラグビーではバランスを取ってプレーするというのは当たり前のこと。やりたい形を模索しながら、今後も日本らしいラグビーを展開していきたい」

イングランド戦でFBとして途中出場しトライをマークした山沢拓也をSOで起用する意図を聞かれると?

山沢はまだまだ若い選手、まだまだ30歳で今後ピークを迎える選手だと思っている。彼はショートキックのスキル、スペースを見付ける能力に長けているので、若手を巻き込んで、いいコントロールをしてもらえればと思っている。

彼は10番・15番の両方できる選手。今回のスコッドでは15番として選んだが、練習中に10番としてシャープな動きを見せたので、今回は彼に10番としてチャンスを与えた」

HO原田衛とSH齋藤直人のふたりを共同キャプテンに任命した意図はこうである。

「まず第一にふたりにはいいプレーを見せてほしい。今後日本代表のキャプテンになる可能性を秘めているので、このJAPAN XVの主将の経験をいい機会にしてほしい」

ベンチのHO佐藤健次、先発のSH小山大輝を含めて期待する点を求められると、ジョーンズHCはこのように答えた。

「小山は本人の強みであるオーガニゼーションを生かしてほしい。非常にタフな選手で今週いいトレーニングをしているので、自分の強みを発揮してほしい。齋藤はインパクトプレーヤーとして起用したい。彼はサントリーでも日本代表でもいいプレーをしている。

佐藤はとても若いHOだが、エネルギーに満ちている。まだ学びの途中だが、エネルギーを発揮したプレーに期待している。原田にはハードワークやタックル、セットピースなどで強みを生かしてほしいと思っている。それぞれの強みを生かして、今後の可能性を示してほしい」

イングランドとの17-52という明確な差は「1年で埋められる」と、ジョーンズHCはキッパリ。

「連続してアクションし続ける点でワールドクラスのチームとの差があった。先週はチームとして見せられなかったが、トレーニングでは徐々に見せている。現時点でイングランドと差があるが、今後12ヵ月でその差は埋められると思っている」

メディア対応には共同主将のふたりも同席、次のように抱負を語った。

原田「最初の20分のところで、今週1週間やってきたことをみんなでやることと、僕個人としてはセットプレーをしっかりやりたい。

(共同主将として) 準備をしていることはゲームプランとFWがやることをしっかり理解して、あとはプレーで引っ張っていかないといけない。今週準備してきたをしっかりやっていきたい」

齋籐「自分はリザーブからの出場なので、しっかり前半を見て状況に応じたプレーとゲームプランにあるプレーをしたい。チャンスを見付けたら必ずチャレンジするプレーを見せたい」

原田と齋藤はそれぞれに超速ラグビーの捉え方を口にした。

原田「全員がオプションになって速く動いてボールをスペースに運ぶイメージ。全員がインテント(意図・目的)を持ってアタックすることが超速ラグビーだと思っている」

齋籐「自分はバランスの部分、試合中キックを使わないといけない場面もあるし、根本にあるのは速いプレーだと思うので、速いプレーをしながら判断していかないといけない。イングランド戦を経て、スペースがどこにあるのか見付けて、ボールをどう運ぶか判断していかないといけないと思っている」