張本勲氏 ウィリー・メイズさん死去「今でも世界No.1だと思っている」

AI要約

19日は84歳の誕生日だったが、ウィリー・メイズさんの訃報が飛び込んできて驚きを隠せない。彼の驚異的なプレーへの賞賛と尊敬が語られている。

メイズさんのスイングスピード、打撃力、走塁、守備の高さについて語られ、特に彼の群を抜いた肩の強さについて触れられている。

彼の打撃への姿勢や成績について述べられ、打率3割、500本塁打、300盗塁をクリアした世界で2人しかいない選手として称賛されている。

張本勲氏 ウィリー・メイズさん死去「今でも世界No.1だと思っている」

 【張本勲氏 悼む】19日は私の84歳の誕生日。そんな日にウィリー・メイズさんの訃報が飛び込んでくるなんて…。運命のようなものを感じる。心から冥福を祈りたい。

 スイングスピードが速くパンチ力のある打撃はもちろん、走塁、守備が高いレベルでそろった万能選手。今でも彼こそが世界No.1プレーヤーだと思っている。特に肩の強さは群を抜いていた。1960年の日米野球。二塁走者の私は、中堅への深い飛球でタッチアップして三塁へ向かおうとした。しかしメイズさんは猛烈な速さで三塁にノーバウンド送球。慌てて止まったのを覚えている。世界にはこんな野球選手がいるのか。心底驚いた。

 私からの打撃の質問にも丁寧に答えてくれた。打者として一番大事なことは。彼は「ボールを最初から最後まで見ること」と言っていた。投球だけでなく、捕手から投手への返球からも目をそらさないという。ボールへの集中力が凄かった。王(貞治)ちゃんと一緒にバットをもらいに行ったのも思い出だ。1本しかなく、2人でじゃんけん。残念ながら私が負けてしまったが、とにかく憧れの選手だった。

 通算成績で打率3割、500本塁打、300盗塁をクリアしたのは世界にメイズさんと私の2人しかいない。自慢できるし、誇れる記録だと思っている。(本紙評論家)