藤田俊祐、右足骨折をけがの功名に 妻と子どものため初優勝目指す【びわこボートG3・イースタンヤング】

AI要約

1日目に逆転トップを果たした豊田健士郎が優勝戦ポールポジションを狙う一方、負傷により途中帰郷した宮之原輝紀の無念も語られている。

藤田俊祐の復帰と右足のけがに関する物語が紹介され、奥さんの厳しいサポートも明らかになる。

次回目標は初優勝を果たすことであり、藤田俊祐の成長と奮闘が描かれる。

藤田俊祐、右足骨折をけがの功名に 妻と子どものため初優勝目指す【びわこボートG3・イースタンヤング】

◇19日 GⅢ「イースタンヤング」4日目(滋賀県・びわこボート)

 4日間の予選を勝ち上がった18選手により20日、後半カードで準優勝戦が行われる。逆転トップを決めた豊田健士郎が12R1号艇で登場。シリーズ最多となる4勝を挙げた自信を胸に秘め、一気の逃げを敢行。優勝戦ポールポジションを手にするか。3連勝で盛り上げた上田健太、そして予選最終戦で、今節初勝利を飾り1号艇へつなげた関浩哉もインで期待に応えたい。なお、宮之原輝紀は転覆により負傷、無念の途中帰郷となった。

 当時、子どもはまだ1歳を過ぎたころ。幸せな家庭に訪れた突然の悲劇だった。「右足のひどい骨折でした」。藤田俊祐(22)=東京=は2023年11月から今年3月まで、レース中の事故により4カ月間を治療に費やした。「なんとか50回を走りB1級へ」と今でも痛む右足をさすりながら前期は50走ぎりぎりをこなし、その甲斐あってこの場へたどり着けた。

 「復帰してから、痛む右足をかばうように乗艇姿勢を変えたんです。そうしたらウイリーができるようになった」と屈託なく笑う。まさにけがの功名。その後優出も重ね、今節序盤の大活躍へつながった。ヤングダービーは幸いにも勝率面、出走数とクリアしており、現在の目標はもちろん初優勝。

 「青木蓮君が先日優勝しましたよね。家内がそのニュースをスマホで見ながら『うちの俊祐も早く優勝しないかなあ』なんて言うんですよ」。奥さんは、甘くない。さすがに大けがの時は動揺もあったらしいが常に「優勝してこい」と送り出すと言う。奥さんの厳しいゲキは、藤田本人を思っての言葉。高校時代から続く純愛に、準優10Rは応えなくてはならない。