古豪復活へ「本家」滝川・中村俊瑛V宣言「てっぺん!」勝ちまくって44年ぶり聖地つかむ/兵庫

AI要約

第106回全国高校野球選手権兵庫大会の組み合わせ抽選会が行われ、滝川高校が古豪復活を目指す様子が伝えられました。中村俊瑛選手を中心に、チームは強豪校との戦いに意気込んでいます。

中村選手は高校通算32本塁打を誇る左のスラッガーであり、強い闘志を持って大会に挑みます。チームは80年ぶりの聖地出場に向けて、厳しい戦いに臨むとしています。

滝川高校はノーシードからの8連勝を目指し、全国大会に挑む意気込みを示しています。強豪校との対戦にも前向きな姿勢を見せ、全国の高校野球ファンに名を知らしめることを目指しています。

<高校野球兵庫大会・組み合わせ抽選会>◇18日◇明石市内

 甲子園春夏20度目の出場で古豪復活を目指す。第106回全国高校野球選手権兵庫大会(29日開会式、7月6日開幕)の組み合わせ抽選会が18日、明石市内で行われた。44年ぶりの聖地出場を目指す滝川は、プロ注目の遊撃手で高校通算32本塁打を誇る左のスラッガー、中村俊瑛(しゅんえい)内野手(3年)がチームの中心。センバツ2年連続準優勝の報徳学園など、強豪がひしめく戦国兵庫で「てっぺん目指す」と優勝宣言した。

    ◇   ◇   ◇

 古豪復活へ、ノーシードから8勝をつかみ取る。夏の兵庫大会の組み合わせが決まり、滝川のプロ注目・中村は闘志を燃やした。

 「下克上というか、ノーシードからてっぺん目指して、全員でやっていくだけかなと思っています」

 同校は滝川中時代の1937年(昭12)夏に全国4強に進出するなど、甲子園には春12度、夏7度の計19度出場。だが80年(昭55)を最後に平成、令和と聖地から遠ざかり、44年ぶりを目指す戦いとなる。

 主将として引っ張る中村は1年夏からレギュラーで出場。全国トップクラスのスイングスピードを誇り、左打席から高校通算32本塁打。ただ公式戦では0本で「大会で打たないと価値がない。大会での1本の価値は大きいと思うので、夏は大会でホームランを打ちたい」と持ち前のフルスイングで勝利を導くつもりだ。

 豊岡で戦う7日の1回戦の相手は神戸商で、勝てばシード校で昨秋敗れた神戸国際大付が待ち構える。同じブロックに「マジか」と驚きつつ、「強い相手を先に倒す方が楽だと思う。倒したら有名になると思いますし、高校野球ファンもびっくりすると思う」と前向きにとらえる。プロ注目右腕の津嘉山憲志郎投手(3年)とは昨秋も対決。「タイムリーヒットも打っているし、イメージはしやすい」とリベンジを思い描く。

 157校152チームが出場する兵庫には、2年連続センバツ準Vの報徳学園や夏3連覇を狙う社(やしろ)、秋春とも県準優勝でプロ注目右腕の槙野遥斗投手(3年)擁する須磨翔風など群雄割拠。全てを踏まえた上で、中村は強気で宣言する。「強豪校をしっかり倒して、必ず甲子園に行って滝川高校を全国の高校野球ファンに知ってもらって、躍進を見せつけたい」。近年は兄弟校の滝川二の躍進が著しいが、本家は僕たち滝川。勝って勝って勝ちまくり、再び滝川を全国にとどろかす。【林亮佑】

 ◆中村俊瑛(なかむら・しゅんえい)2006年(平18)8月3日生まれ、兵庫県出身。加古川小2年時に神戸トレジャーズで野球を始め、加古川中では高砂宝殿ボーイズに所属。滝川では1年夏から背番号8でベンチ入りし、レギュラーで出場。高校通算32本塁打。目標の選手はドジャース大谷翔平。50メートル6秒0。180センチ、82キロ。右投げ左打ち。

 ◆滝川と滝川二 滝川は1918年(大7)に私立兵庫中として設立され、滝川中への改称を経て1948年(昭23)から滝川高。1984年(昭59)に滝川学園の兄弟校として滝川二が新設された。滝川の所在地は神戸市須磨区で、滝川二は神戸市西区。滝川は春夏通じて甲子園に19度出場し、滝川二設立後の85年に一時廃部(86年4月に再開)となるなど、80年を最後に聖地から遠ざかる。最高成績は37年夏の全国4強。主なOBは中尾孝義(中日)池上誠一(近鉄)村田真一(巨人)ら。滝川二は春夏合わせて7度甲子園に出場し、最高成績は99年夏の全国8強。主なOBは元メジャーリーガーのマック鈴木ら。