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[特集/改革者クロップの軌跡 03]次はドイツ代表監督も!? 編集部座談:ユルゲン・クロップのこれから
ユルゲン・クロップがリヴァプールとの蜜月関係を終え、休養をとることが決まった。次はどこへ向かうのか
クロップの可能性が広がっているが、ドイツ方面やイタリアのクラブが有力視されている
バルセロナやレアルは合わないとされ、アトレティコが興味深い可能性として挙げられている
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リヴァプールでも一時代を築き上げ、まさに現代の「名将」の名にふさわしいユルゲン・クロップ。今後しばらくは休養をとるとのことだが、この稀代の指揮官を欧州のクラブがそう長いこと放っておくとは思えない。すでにいくつかのクラブや、代表監督の噂も挙がっているようだ。
クロップは果たして休養のあと、どこへ向かうのか。ブンデスリーガにも詳しいジャーナリストの飯塚健司氏とともに、この名将の今後を予想してみた。
編集部・前田「23-24シーズンをもって、クロップ監督とリヴァプールの蜜月関係はいったん終わりを迎えました。本人いわく、1年は休むだろうとのこと。エネルギーがなくなってきたと言っていましたね」
飯塚「代理人もそう言っているみたいだね」
前田「新しく家も買ったようです。フランクフルト近郊のヴィースバーデンに自宅を、さらにマジョルカ島に別荘を買って、改装したみたいですね。別荘の改装費用は日本円にして約6億3500万円。敷地の広さは5000平方メートルだそうですよ」
飯塚「さすが、スケールが違うね(笑)」
前田「しばらくは奥さんと一緒に過ごして、充電するんでしょうね。ただ、あれだけの監督なので、その後はしっかり復帰してくると思います」
編集部・及川「イングランドではリヴァプール以外はやらない、と言っているようです。やっぱり想像通り義理堅いというか、ハートが熱い人なんでしょうね」
飯塚「でも、なんだかんだでまだ3チームしか指揮していないんだよね」
及川「そうなんですよね。名将!という感じがしますけど、まだ3つなんですよ。2001-2008でマインツ、2008-2015でドルトムント、2015-2024でリヴァプール。ひとつひとつが長いですね」
前田「家を買った場所を考えると、やはり次はドイツ方面なんでしょうか」
飯塚「マインツもフランクフルトの南のほうの街だから、あのへんが好きなのかもしれないね。ヴィースバーデンもあのあたりで、有名な温泉地だよね」
前田「それはあるでしょうね。ただ、マインツのスポーツ部門にいるクリスティアン・ハイデル氏はクロップの親友らしいのですが、彼いわくドイツ方面では仕事をしないんじゃないかとのこと」
飯塚「そうなると、イタリア説も出てくるね」
前田「『calciomercato』に出ていたのですが、イタリアの場合はミランか、ユヴェントスか、ということらしいです。でも、これも信憑性はどうかなと」
及川「僕もそれは見ましたが、ユヴェントスがいきなりドイツ人監督を招聘するとは思えないです。ミランも、ミラニスタの間ではピオリを1年間続投させて、来夏にクロップを呼んだらいいんじゃないかという話もあったようなんですが、結局ピオリも退任が決まってしまったので、可能性としては低いのかなと思いますね」
前田「クロップの年俸総額は1900万ユーロにも及ぶそうなので、ミランだとそれを払えるかどうか……という問題もあるようです」
飯塚「切実だね。ただ、クロップはお金で動く人じゃないかもしれないよ。彼にとっては、情熱を持てるかどうかも大事だろうからね」
及川「サポーターが熱いところですよね」
飯塚「そう考えると、バルセロナやレアルもなんか合わないなという感じはするよね」
前田「バルサは噂は出ていたみたいですが、なにせクロップのスタイルとバルサの哲学は真逆と言ってもいいくらいですからね。だから勝手に予想すると、スペイン方面ならアトレティコが面白いかなと」
飯塚「シメオネ体制ももう長いし、やや結果が出にくくなったところもあるよね。でも、シメオネの契約っていつまでなんだっけ?」
及川「2027年までですね。昨年の11月に契約を更新しています」
飯塚「そうなると違約金もかかるのか。よっぽど成績が悪くならない限り、これもなさそうだね」