5月3日の1万メートル日本選手権3位の東農大・前田和摩

AI要約

全日本大学駅伝関東選考会の出場校と登録選手発表。20校が競い合い、上位7校が本戦出場権を獲得する。

昨年の上位8校はシード校として本大会に出場。仕切り直しの7枚の伊勢路切符を争う。

注目の選考会は高温多湿のタフなコンディション下で行われ、速さよりも強さが求められる一戦となる。

5月3日の1万メートル日本選手権3位の東農大・前田和摩

全日本大学駅伝関東選考会の出場校と登録選手発表 東洋大、早大などが7枠を争う 東農大の前田和摩はメンバー外

 関東学生陸上競技連盟は9日、全日本大学駅伝(11月3日、名古屋市熱田神宮西門前~三重・伊勢市伊勢神宮内宮宇治橋前=8区間106・8キロ)の関東推薦校選考会(6月23日、相模原ギオンスタジアム)に出場する20校と各校の登録選手13人を発表した。

 例年通り、1万メートルのレースを各校2選手ずつ4組のレースを行い、全8選手の合計タイムの上位7校が本戦出場権を獲得する。2023年1月1日から、6月9日の申込み期日の前日(6月8日)まで1万メートル公認記録の8人合計タイムの上位20校が関東選考会に参加できる。申込み対象の選手8人と選考会登録選手13人は異なることが認められている。登録選手13人の中から、レース当日に8人が出走する。留学生は登録が2人以内、出場が1人以内。

 申込み記録の1位は東海大で3時間48分37秒21(平均28分34秒65)。

 昨年の全日本大学駅伝で優勝した駒大をはじめ、2位の青学大、3位の国学院大、4位の中大、5位の城西大、6位の創価大、7位の大東大、8位の東京国際大の上位8校はシード校として、今年の本大会に出場する。

 昨年の本大会で9位の東海大、10位の早大、11位の順大、12位の帝京大、13位の東農大、14位の東洋大、15位の国士舘大に加え、本大会出場を逃した明大、法大、日大や初出場を目指す立大、駿河台大などが7枚の伊勢路切符を争う。

 東農大のエース前田和摩(2年)は、13人の登録メンバーから外れた。前田は、5月3日の日本選手権1万メートルで日本歴代5位、日本人学生歴代最高の27分21秒52をマークして3位と激走。田澤廉(23)=トヨタ自動車=が駒大時代の2021年12月にマークした日本人学生最高記録(27分23秒44)と駒大の佐藤圭汰(3年)が昨年12月に記録したU20(20歳未満)日本記録(27分28秒50)をダブルで更新した。昨年の全日本大学駅伝関東選考会でもU20日本歴代2位(当時)となる28分3秒51と好走し、東農大を14年ぶりの伊勢路に導いたが、今年の選考会は不在。東農大は厳しい戦いを強いられることになりそうだ。

 前田を上回る27分20秒05の自己ベスト記録を持つ日大のシャドラック・キップケメイ(2年)、関東学生対校選手権男子1部1万メートル(5月9日)で28分8秒26の自己ベスト記録をマークした東海大の花岡寿哉、同じく28分8秒29の自己ベスト記録で復調を証明した東洋大の石田洸介(4年)ら各校エースは順当に登録メンバーに名を連ねた。

 6月下旬のレースは高温多湿のタフなコンディションとなる可能性も大きい。これまで熱中症などのため、選手が途中棄権し、その時点で出場権を逃したチームは多い。昨年も中央学院大と芝浦工大が8人全員が完走できずに記録なしに終わった。第1組は午後5時30分、第2組は午後6時10分、第3組は午後6時50分、最終第4組は午後7時30分のスタート。速さより強さが求められる一戦は、今季の大学駅伝を占う注目のレースとなる。