清水隆行氏「初見の投手には早い仕掛けが必要」巨人また初物打てず2戦連続0封負け

AI要約

オリックス先発の斎藤が巧みな制球力と高速球を武器に、巨人打線を封じる活躍を見せた。

交流戦の難しさと初見投手への苦戦が露呈し、巨人打線が主導権を握れない展開となった。

オリックスは早い仕掛けで先制点を奪い、グリフィンの苦しい投球もあり巨人を圧倒した。

清水隆行氏「初見の投手には早い仕掛けが必要」巨人また初物打てず2戦連続0封負け

◆日本生命セ・パ交流戦 巨人0―5オリックス(8日・東京ドーム)

 オリックス先発の斎藤は、MAX149キロながらベース上での球の強さと、質の良さがあり、立ち上がりから真っすぐとフォークの高さが抜群だった。5回まで打者19人で四死球を除いて、追い込まれるまでに打ったのは初回の丸と2回の大城卓だけで、打者有利のカウントで勝負ができず、主導権を握れなかった。

 斎藤に加えて、6回に井口に、7回のチャンスに古田島に抑えられたように、初見の投手を打つのが厳しいのは、まさに交流戦の難しさ。岡本和も坂本も、初見の投手に追い込まれては、余計に打つのが困難になる。

 だから早い仕掛けが必要になるわけで、それを実践し、結果につなげたのがオリックス。初回、中川、宗が共に初球を打って先制機を作り、4回の追加点も3安打が初球だった。

 グリフィンは昨年のいい時に比べると、制球も球のキレや強さも、今ひとつ。春先からストライクゾーンの球をはじき返される確率が高くなっている。初回、西川に浴びた先制打は外角高めの真っすぐ。状態が良ければファウルやフライになっていたと思うが、しっかりと捉えられてしまった。ただ、5回にその西川に対して投げたツーシームや、スプリットなど好転の兆しは出てきている。次の投球に期待したい。(野球評論家・清水 隆行)