阪神打線に欠けているのは積極性だ チカナカ解体も“線”にならず 評論家の指摘

AI要約

阪神が連敗を喫し、貯金が底を突く状況。打線の低調さを指摘し、「積極性」を求める声も

打者の初球の積極性の不足を指摘。相手バッテリーとの戦い方にも影響

打順の配置や控え選手への期待もある

阪神打線に欠けているのは積極性だ チカナカ解体も“線”にならず 評論家の指摘

 「阪神1-4楽天」(6日、甲子園球場)

 負の連鎖が止まらない。阪神が今季初の同一カード3連敗を喫し、最大7を数えた貯金が底を突いた。先発の西勇は6回4失点で3敗目。打線も楽天3投手の前に4安打と振るわなかった。デイリースポーツ評論家の中田良弘氏は低迷する打線に「積極性」を求めた。

  ◇  ◇

 今の打線に欠けているのは積極性だ。初球からもっとバットを振っていってほしい。投手目線でいうと、相手が初球から振ってくればやはり警戒するし、様子を探るためにボールから入ることもある。ただ、2ボールにはしたくないから次はストライクを取りにいく。そこが打者にとっては狙い目にもなってくる。

 ところが、この日の阪神打線はほとんどの打者が初球のストライクを見逃していた。振っていたのは森下と五回に安打を放った渡辺ぐらいだ。相手バッテリーも初球を見逃すのが分かっているから、ポンポンとストライクを投げ込んできた。結果、打者はカウント負けして自分のスイングができず、打ち取られるパターンにはまっていた。

 もう一つ、今の打線で気になるのは、近本と中野の打順が離れていることだ。昨季を見てもわかるように、安打を打てて足もある2人が連動することで得点力は上がっていく。ところが、今は2人が離れることで打線全体のつながりを欠き、“線”ではなく“点”になっている。佐藤輝が1軍に戻ることで再び打線も組み替えられることになると思うが、チカナカのコンビ復活が打線復調のカギを握っている。

 一方で、控えの選手にとっては今がチャンスでもある。昨季までなら出番は限られていたが、今季はスタメンでも使ってもらえる。前川、渡辺、糸原らが沈滞ムードを吹き飛ばすような活躍を見せてくれれば、また流れも変わってくる。