【日本ハム】福島蓮がプロ初勝利、記念球は両親へ「今まで育ててくれてありがとうございます」

AI要約

福島蓮投手がプロ初勝利を挙げた日本ハム対DeNAの試合での活躍

福島の成長や自己最長イニング、ドジャース大谷翔平への目標設定

福島の体の悩みや食事法、新庄監督の期待など

【日本ハム】福島蓮がプロ初勝利、記念球は両親へ「今まで育ててくれてありがとうございます」

<日本生命セ・パ交流戦:日本ハム9-2DeNA>◇2日◇エスコンフィールド

 日本ハムの高卒3年目・福島蓮投手(21)が、5度目の登板でプロ初勝利を挙げた。

 「日本生命セ・パ交流戦」のDeNA戦に先発し、7回5安打2失点。前回登板では勝利を保って降板した後に試合をひっくり返され悔しい思いをしたが、3月に支配下契約を勝ち取った大型右腕が、ついに記念の1勝を手にした。

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 あの日かけられた「どんまい」の言葉は、「おめでとう」に変わった。勝利を見届けた福島に、先輩たちの祝福が続いた。降板後に逆転負けを喫した前回登板から11日。記念のボールを手にし「やっぱりうれしいですね。(勝利球の行き先は)家族じゃないですかね」。お立ち台からは、スタンドで見守った両親へ、少し照れながら「今まで育ててくれてありがとうございます」と伝えた。

 3月に支配下登録。1軍に同行する中で「いろいろな人から助言をいただいて、だいぶ成長できているかな」と実感している。カーブやフォークなど変化球はもちろん、自信にしているのは最速152キロのストレート。「押し込めてるな」と手応えをつかんだ。自己最長イニングとなった7回は、無死一塁から山本をその直球で併殺に打ち取ると、同最多100球目148キロ直球で空振り三振を奪い、マウンドを降りた。

 190センチと大柄で、目指すのは同じ東北出身のドジャース大谷翔平。「そんなに(腕を)強く振っている感じではないのにリリースが強くて伸びがある」と、何度も投球フォームを映像で参考にしてきた。体の線が細く、体重が増えないのは八戸西時代からの悩み。だが1日3食のほかにおにぎりなどで補食をとり、友人からもらった団子を授業中にほおばって先生からカミナリを落とされた思い出も、プロとなった今では笑い話にできる。

 登板間隔が空くため1度登録を抹消されるが、次回以降も先発ローテのひとりとして期待は大きい。「新庄監督も言ってると思うんですけど、完投、完封してこそ先発だと思う。いずれは、頑張りたいです」。プロとして大きな一歩を踏み出した福島の澄んだ目は、もっと先を見ている。【本間翼】

 ▽日本ハム新庄監督(初勝利の福島に) これからすごさがどんどん出てくる選手。投球技術というか、マウンドさばきもこれからレベルアップしていくと思う。