「日高山脈襟裳十勝」が35番目の国立公園に 「十勝」めぐり論争も

AI要約

北海道に新たに指定された「日高山脈襟裳十勝国立公園」は国内35番目の国立公園であり、日高山脈や襟裳岬を含む24万5700ヘクタールの陸域と6500ヘクタールの海域を有する。

2017年以来の新規指定となるこの国立公園は、地元自治体と自然保護団体の意見が割れたが、「十勝」という名称が採用されることになった。

名称に関する意見が分かれたものの、公園の範囲や保全管理を考慮し、名称に「十勝」が加えられたことで、新たな国立公園が誕生することになった。

「日高山脈襟裳十勝」が35番目の国立公園に 「十勝」めぐり論争も

 国内35番目の国立公園に「日高山脈襟裳(えりも)十勝国立公園」(北海道)が指定される。22日に環境省の審議会が環境相への答申をまとめた。

 日高山脈や襟裳岬を含み、日高地方と十勝地方の計13市町村からなる。陸域が約24万5700ヘクタールと国内最大で、海域は約6500ヘクタール。

 新たな国立公園の指定は2017年3月の奄美群島国立公園(鹿児島県)以来。

 名称には、意見が割れていた「十勝」が入った。地元自治体が「十勝」を入れるよう求めていた一方、十勝の自然保護団体は、観光利用目的で入れることには反対していた。

 環境省は、公園の範囲に十勝地方が広く含まれることや、保全管理は両地方の協力が必要なことなどから、名称に十勝を加えることが「相当」だとしており、審議会も認めた。ただ、委員の中からは今後のためにも名称のルールを整理するよう求める意見も出た。

 「日高山脈襟裳十勝国立公園」は、現在34カ所ある公園の中で字数が一番長い「利尻礼文サロベツ国立公園」と並ぶ、名称が最長の国立公園になる。(市野塊)