日本にもあった…!高すぎる性能ゆえに、社会から消えた「ざんねんな乗り物」当時大人気だったのに

AI要約

500系新幹線は、当初は期待された次世代の「のぞみ」として登場したが、700系に代表される他の車両に置き換えられる形で役割を終えてしまった。

性能面では優れていたが、東海道新幹線内では環境適合性や居住性の面で不利になり、主力を失う結果となった。

現在は山陽新幹線の「こだま」の一部として運行されており、元々のポテンシャルとは異なる形で余生を過ごしている。

日本にもあった…!高すぎる性能ゆえに、社会から消えた「ざんねんな乗り物」当時大人気だったのに

すぐれた性能や将来性を備えていたのに、時代のニーズや期待などからズレてしまい、十分な活躍ができなかった乗り物たち。書籍『ざんねんなのりもの事典』には、失敗作ではないが、成功できなかったちょっと残念な乗り物がたくさん掲載されている。

なかには登場(発表)当時には期待いっぱいだったのに、手のひら返しをされてしまったかわいそうな乗り物もある。

超カッコイイスタイルで注目を集めた「500系新幹線」もその一つ。登場当時は次世代の「のぞみ」として期待されたにもかかわらず、残念な道をたどることになってしまった。

戦闘機にも似たシャープなスタイルで見る者を驚かせた500系新幹線。開発の目的は最高300km/h運転の実施。高速運転を実施することで、航空機の利用も多い関西対九州の輸送シェアを獲得することが、500系に課せられた使命だったのです。

営業運転が開始されたのは1997年3月22日のこと。当初は山陽新幹線内のみでの運転でしたが、この年の11月からは東海道新幹線にも進出します。別次元の性能を備え、スタイルも抜群だった500系は新幹線の主力にして花形となりました。

ところが、性能では500系に劣るものの、居住性や環境適合性に秀でた700系が登場すると、500系はだんだん隅へと追いやられていきます。

持ち前の300km/h運転ができるのは山陽新幹線の区間だけで、本気を出せない東海道新幹線内では「狭くて揺れる」という弱点だけが目立ってしまうのと、先頭車のドアの数が異なり扱いづらい、といった事情も足を引っ張り、2010年に「のぞみ」をクビになってしまいました。

最高にかっこいいけれども、ピーキーなキャラが災いして仲間ハズレにされる憂き目を見た500系。今は山陽新幹線の「こだま」でノンビリ余生を送っています。

…つづく<世界でわずか20機「超ハイスぺ」なのに、なぜか消えてしまった「ざんねんな乗り物」の名前>では、費用対効果が悪すぎた超高級旅客機を紹介します。