国立衛生研究所部長、論文・審査書類の不正で停職3カ月 本人は辞職

AI要約

国立医薬品食品衛生研究所が部長1人を論文不正や記録捏造のため停職処分し、部長は辞職した。

部長は食品安全の実験データを改ざんし、国際規格の認定に関する書類も捏造・偽造していたことが発覚した。

これにより、論文は撤回され、研究所の国際規格認定も取り消される結果となった。

国立衛生研究所部長、論文・審査書類の不正で停職3カ月 本人は辞職

 国立医薬品食品衛生研究所(神奈川県川崎市)は14日、論文不正などがあったとして、部長1人を停職3カ月の懲戒処分にしたと発表した。部長は同日付で辞職した。

 部長は食品衛生管理部長だった2021年9月、食中毒の原因となるカンピロバクターの付着量を調べる実験で、実際の試験データと異なる試験成績を論文に記載した。論文は今年3月22日付で撤回された。

 また、研究所が試験所としての国際規格の認定を受けるための審査書類でも、この部長は16~22年、実施していない内部監査などの記録を捏造(ねつぞう)し、権限者の署名も偽造していた。国際規格の認定は、今年3月に取り消された。(足立菜摘)