作家・中村航さんが案内役、岐阜・大垣をまち歩きツアー 愛犬との出合いなど回想

AI要約

大垣市出身の作家・中村航さんが案内役を務めるまち歩きツアーが25日、開催された。参加者は作家の思い出の地を訪ね、創作の源泉に触れた。

中村さんが主宰する小説コンクールの事前講座として開催され、参加者はプロとの対話や交流を通じて創作のヒントを得ることができた。

コンクールへの参加者たちは街中を歩きながら感想を述べ、歩くことでアイデアが湧きやすいことや場所訪問が作品の発想に繋がることを体験した。

作家・中村航さんが案内役、岐阜・大垣をまち歩きツアー 愛犬との出合いなど回想

 岐阜県大垣市出身の作家・中村航さんが案内役を務めるまち歩きツアーが25日、市中心部であった。市内外からの参加者15人ほどがベストセラー作家の思い出の地を訪ね、創作の源泉に触れた。

 中村さんが審査員長を務める「第4回水の都おおがき短編小説コンクール」の事前講座の一環。少人数でのまち歩きを楽しみながら、プロとの対話や参加者同士の交流を通して創作のヒントを得てもらおうと開かれた。

 一行はスイトピアセンター(室本町)を出発。市図書館では、中村さんが小学校時代に毎週通っていたと紹介。近くで捨て犬を見つけて連れ帰った思い出を語り、代表作「100回泣くこと」に登場する主人公の愛犬ブックのモデルになったことを明かした。

 また町中を歩いて回り、昭和の香りが漂う純喫茶や路傍の石碑、時が止まったような路地裏など、徒歩ならではのスポットを巡った。中村さんは「歩いている時によくアイデアが浮かぶ」などと伝え、「自分が会った人や自分の一部分が作品のキャラクターになる。また設定した場所には、実際に行ってみると発想が膨らむ」と助言した。

 コンクールに毎回出品している参加者(51)は、時折写真を撮り「市民だけど普段ゆっくり歩く機会がないので、再発見があって楽しい」と笑顔。別の参加者の女性も「何か小説づくりのヒントになるといいな」と話した。

 コンクールの応募は7月1日~8月31日。中村さんは「毎年レベルが上がっている。ぜひ大垣に来て(作品を)書いてほしい」と話す。応募方法など問い合わせは市文化事業団、電話0584(82)2310。