好天にも恵まれ大漁旗〝踊る〟 松ケ崎小運動会で応援威勢よく 三重・松阪

AI要約

三重県松阪市内の小学校で開催された運動会では、松ケ崎小学校では地域の大漁旗と南中ソーランが共演し会場を盛り上げた。

大漁旗は地域の歴史や文化を伝えるために取り入れられ、地域住民が振るのが見どころとなっている。

児童会代表や地域住民からは、大漁旗を通じて地域との絆を感じるという声が寄せられている。

好天にも恵まれ大漁旗〝踊る〟 松ケ崎小運動会で応援威勢よく 三重・松阪

 好天に恵まれた25日、幸や松江、大河内など三重県松阪市内の20以上の小学校で運動会が開かれた。うち松崎浦町の市立松ケ崎小学校(大瀧剛校長、31人)では、全校児童による「南中ソーラン」と共に地域住民が、伝統の「大漁旗」を掲げて共演し、会場を盛り上げた。

 同校では、地域の歴史を知ってもらおうと以前から、運動会で地域の大漁旗を展示するなどしてきた。2年前からさらに親しんでもらい、関係を深めようと、南中ソーランを演目に取り入れ、地域住民が大漁旗を振るのが見どころとなっている。

 大漁旗は、元々漁師たちが港で待つ人たちに「大漁」を知らせる物として活用されていた。この地域では、新年や新しい漁船で漁に出る時の祝い事などの応援旗として掲げてきたという。

 この日は、全児童がそろいの法被を着て熱演する中、「八定丸」「須賀屋丸」「浅香丸」の3隻から借りた歴史ある12本の色とりどりの大漁旗を地域住民が振り、踊りに花を添えた。

 池山新・児童会代表(6年)は「小学校最後の年。全力を出せた。地域の人や保護者を喜ばせることができたと思う。(大漁旗の)おかげで頑張ろうという気持ちも出てきた。ありがたかったです」と話した。

 松ケ崎住民自治協議会刀根旭副会長(83)は「昔からの漁師の歴史を感じる旗。知ってもらう機会になれば」と目を細めて子供たちを見ていた。