高齢ドライバーの講習に同行「年齢を重ねると運転技能は低下」安全運転を
運転免許証更新時の高齢者運転者の認知機能検査と運転技能検査の重要性
高齢者講習や実車指導の内容、その効果について
熊本県内の高齢者運転事故の背景と注意喚起
運転免許証更新の際、75歳以上は認知機能検査と高齢者講習を受ける必要がありますが、2年前からさらに内容が変わり、信号無視など違反歴がある場合は、運転技能検査が必要になりました。
指導員
「果物はぶどう、衣類はスカート覚えてください」
75歳以上を対象とした認知機能検査。画面に記された食べ物や動物などを覚えているかをチェックします。
認知機能検査には、いくつかの設問があり、100点満点で36点以上で合格です。
65歳以上の高齢運転手による死亡事故は、熊本県内で、去年13件起きていて、交差点での左右の確認不足などが理由としてあげられます。
熊本市在住の男性(74)は、11月の免許更新を前に、認知機能検査と高齢者講習を受けに来ました。
男性
「本当は免許返納した方がいいかもしれないけど」
高齢者講習では実車指導もあります。信号通過や一時停止、段差の乗り上げなど安全な運転ができるか確認されます。段差の乗り上げでは―
指導員
「乗り上げたら、すぐに止まってくださいよ」
さらに―
「アクセル踏んで。それはブレーキです。乗り上げてから、バックです」
普段と違う車の運転で、やや緊張していたという男性でしたが、何とか実車指導を終えました。
男性
「人に迷惑をかけないのと、冷静に相手の気持ちになってからと思いました。やっぱり自己中心になってしまいますもんね。安全運転で頑張ります」
熊本県警によりますと、運転技能は年齢を重ねると誰でも低下するので、年齢を考慮した安全運転を心がけてほしいとしています。
自動車学校長
「動体視力、反射神経、認知機能をもう一回自分で点検していただく、いい機会にしていただきまして、安全で安心な運転をしていただけたらと思います」
県内の免許返納数は、過去5年間は2019年は7133件、2020年は6689件で、去年は4530年と減少傾向です。
県警によると新型コロナが落ち着き、外に出る機会が戻ったことが要因の1つではないかとしています。