2025卒高校生 就職選考スタート! 新潟県内での就職希望者やや増加、賃上げなど処遇改善が効果か

AI要約

2025年春卒業予定の高校生の就職選考が9月16日に始まり、新潟県内の求人倍率が3倍超と高い売り手市場となっている。

求人数の増加や処遇改善などに加え、高卒者採用の広がりも要因とされている。

県内での就職希望者数も増加傾向にあり、企業が育成面の充実や職種の拡大などで対応している。

2025卒高校生 就職選考スタート! 新潟県内での就職希望者やや増加、賃上げなど処遇改善が効果か

 2025年春卒業予定の高校生の就職選考が9月16日に始まる。新型コロナウイルス禍からの経済回復による人手不足などを背景に、高卒予定者の新潟県内求人倍率は3倍超と高く、売り手市場となっている。県内での就職を希望する人は少子化や進学などで減少が続いていたが、今年はやや増加。企業が賃上げや資格取得の支援など処遇改善をしていることに加え、高卒者の採用を広げる動きも要因とみられる。

 新潟労働局によると、2025年3月卒業予定の高校生の県内求人倍率は3・77倍(7月末現在)。求人数は伸びているが、就職希望者も増えたため、前年同月の3・95倍に比べて0・18ポイント低下した。倍率は3年連続で3倍を超えている。

 求人数は前年同月比2・2%増の9687人。業種別では生活関連サービス・娯楽業が前年同月比32・5%増の216人、運輸業が前年同月比25・5%増の502人、宿泊業・飲食サービス業が前年同月比16・7%増の489人など、新型ウイルス禍からの回復が顕著な業種で伸びが目立つ。

 一方、製造業は前年同月比2・9%減の3209人、医療・福祉業は前年同月比1・7%減の518人、建設業は前年同月比0・8%減の2569人などと減少した。

 新潟労働局は「賃上げの影響などで、製造業では採用を抑える動きもあるが、人手不足の業種では採用が積極的で求人倍率も昨年並みに高い」としている。

 県内での就職希望者数(5月15日時点)は前年より7・0%増の2568人。増加は、賃上げなど処遇改善が進んでいることが理由とみられる。県内高校の校長は「専門学校への進学が減り、就職希望に移っているようだ。かつては大卒者しか採用していなかった企業が高卒者を採るようになっている」と話す。

 高卒者に特化した就職・採用支援のジンジブ(大阪市)の担当者も、人材獲得競争が激化する中で「入社後に資格取得を後押しするといった育成面の充実を図る会社や、以前は大卒者に限っていた職種を広げる企業もある」と指摘。他県でも就職希望者が増えている例があるとした。