年間5000人以上受け入れる救命センターで深刻な医師不足…「包丁で指切った」「待ち時間が長い」 求められる“患者側のリテラシー” 過酷な現場…新人医師が「救急医」を目指したワケとは? 

AI要約

鳥取県米子市の鳥大病院高度救命救急センターで働く新人救急医・藤井直人医師の活躍が紹介されています。

救急医療の現場で活躍する藤井医師の志や日常の様子、患者への対応について描かれています。

やけど患者の手術や、救急医療の厳しさに直面しながらも、藤井医師は成長し、志を貫く姿が伝えられています。

年間5000人以上受け入れる救命センターで深刻な医師不足…「包丁で指切った」「待ち時間が長い」 求められる“患者側のリテラシー” 過酷な現場…新人医師が「救急医」を目指したワケとは? 

24時間、365日稼働し続ける地域医療の要、鳥取県米子市の鳥大病院高度救命救急センター。

医師不足がさけばれるなか、この春、期待の男性新人救急医が誕生しました。

過酷な救急医療の最前線から見えてきたものとは。

緊急性の高い重篤な患者を24時間体制で受け入れる三次救急医療機関、鳥取大学医学部附属病院高度救命救急センター。

「はい、鳥取大学高度救命センター医師の藤井です。カー要請?はい、わかりました」

この場所で、慌ただしくドクターカーの要請に対応する男性。

藤井直人医師、倉吉市出身の28歳。

鳥取大学医学部を卒業後、研修医生活を経て、今年4月、このセンターに加わった期待の新人救急医です。

鳥取大学医学部附属病院高度救命救急センター 藤井直人 医師

「これからね、首に点滴入れるよ。ちょっとチクっとするよ」

鳥大病院救命救急センターには、次々と重篤な患者が運ばれてきます。

瞬時の判断や様々なスキルが求められる過酷な現場。

鳥取大学医学部附属病院高度救命救急センター 藤井直人 医師

「最初は救急の現場が非常に怖いなって思ってたんですけど、自分将来医者になって診療していくにあたって患者が急変するときもあるし、目の前で患者が倒れたりする時もあるし。だったら逆に、ちゃんと勉強して命を救えるような医師になりたいと思って、救命を最初に志望しました」

この日、藤井医師がのぞんだのは、全身の50%にやけどを負った高齢男性(70代)の6回目のオペ。

「自家培養表皮使います。手術時間は2時間くらい。出血は200くらいです」

共にオペにのぞむのは、やけど治療のスペシャリスト・上田敬博医師。

京都アニメーション放火殺人事件・青葉真司被告のやけど治療を担当した元主治医でもあります。

鳥取大学医学部附属病院高度救命救急センター 藤井直人 医師

「救急のことを教えて下さったのは上田先生ですので、救急にはいるきっかけを与えてくれたような人です」

オペ室の温度は37度。

患者が低体温症とならないよう高めに設定されています。