港湾整備、改めて要請へ 糸数町長「進展した」と解釈 与那国町議会

AI要約

与那国町議会は港湾の整備について国や県に要請する考えを表明し、祖納港の拡張に関する議論が行われた。

町内で発生した水道管の漏水事故や簡易水道の整備計画についても議論が行われた。

中学生の陸上部の島外派遣に関する助成金の要望書提出や補助金の申請手続きについても報告があった。

 与那国町議会(崎元俊男議長)9月定例会は12日、一般質問を行い、上原光秀、嵩西茂則、阪口源太の3氏が登壇した。糸数健一町長は港湾の整備について、「以前、県は需要がないという立場だったが、今回の町議団の要請では、予算がないと返答した」と指摘。予算化できれば工事を行うとも解釈できるため「進展した」との見方を示し、改めて国や県に要請する考えを表明した。嵩西氏への答弁。

 嵩西氏は町議会として祖納港の拡張を県に要請したことに触れ「40年間も待ったが、予算がないとの返答だった。全く期待できない」と述べ、国が直轄で島の南側に港湾施設を整備すべきとの考えを示した。

 嵩西氏は町内で発生した水道管の漏水事故もただした。祖納ー久部良間で7、8月に計3件の漏水事故が立て続けに起こり、設置から40年が経過した管もあるとして「いつ、どこで再び漏水が起こるか分からない。水道事業は民間に委託すべき」と提言した。

 町内では、2016年から2026年までの10カ年計画で簡易水道を整備する。残り3年で今回、漏水を起こした送水管の工事も行う予定。

 譜久嶺弘幸副町長は「老朽化した施設を民間に委託するよりも、ある程度整備してから民間に移すべき」と答弁した。

 町教委の寺村有美恵教育長は中学生の陸上部島外派遣について、「7月23日付で助成金の要望書が提出されている。8月2日の臨時議会で123万3000円の補正を議会で承認頂いた」と説明。教育委員会としては「給付金に係る決算や報告などがPTAや保護者会で適正に行われたか、確認してから補助金の申請手続きを行っていきたい」と述べた。上原氏への答弁。