道路標識のポール先端のキャップは10色、その意味は? 腐食防止の役割も 栃木県警が色分け

AI要約

道路標識には色付きのキャップが付いており、色によって標識の設置年度が分かる。

県警が色分けを管理しており、標識の安全性は保たれている。

10年前に規制標識のシールの色分けが導入され、業者が年度別に色を分けている。

道路標識のポール先端のキャップは10色、その意味は? 腐食防止の役割も 栃木県警が色分け

 7月14日付の下野新聞で、「あなた発 とちぎ特命取材班」(あなとち)に寄せられた読者の疑問「道路標識に貼ってある丸いシールは何?」に答える記事を掲載したところ、あなとちに新たなメッセージが届いた。「規制標識のポール先端にさまざまな色のキャップが付いています。標識の設置年が分かるように色分けしてあるんですよ」。道路標識の工事などを手がける栃木県真岡市上高間木3丁目、神田建設の工事部長細島貴与士(ほそしまきよし)さん(52)からの情報で、標識をよく見ると、確かにポールのてっぺんに色付きのキャップがあった。

 県警によると、キャップはポール内に雨水などが入り腐食しないようにする役割がある。色は10種類。「通行止め」といった規制標識や、横断歩道など通行上守るべきことを示す指示標識に取り入れられているという。

 色は県警が決めており、2024年度設置の標識のキャップは灰色、23年度は水色、22年度はだいだい色など。色は10年サイクルとなっており、色によって標識の設置年度がおおむね判別できるのが利点だ。

 さらに県警は05年12月から、県内の規制標識と指示標識の大半となる計約11万5千本(24年3月末時点)の設置場所、設置年度をシステム上で一括管理している。標識の寿命は30~40年とされ、設置年度やさび方などを踏まえ、順次建て替えられており、同社の神田光義(かんだみつよし)社長(75)は「県内の規制標識の安全性は保たれていると感じる」と説明する。

 さらに前回の記事で紹介したポール部分に貼られた丸いシールの色についても、「実は意味があるんです」と細島さんは言う。シールは約10年前、規制標識の安全性などを調査した業者が、重複を避けるため年度別に色を分けたそうだ。

 同社が担った真岡署管内と、他社が担当した宇都宮中央、宇都宮東、那須烏山、茂木各署管内は14年度に調査が行われたという。