ステイプルバイオ(熊本市)が優勝 新興企業の「W杯」九州予選 熊本市で開催

AI要約

熊本市で初のスタートアップワールドカップの九州予選が開催され、StapleBioが優勝し、米シリコンバレーでの決勝進出が決定した。

コンテストは世界最大級で、米国のベンチャーキャピタルが主催し、世界各国で予選を行っており、今年は九州予選も開催された。

優勝したStapleBioは核酸医薬技術を用いて希少疾患の治療薬開発を目指す新興企業で、応募企業の中から選ばれた。熊本市や他の自治体も九州発のスタートアップを支援する方針を示した。

ステイプルバイオ(熊本市)が優勝 新興企業の「W杯」九州予選 熊本市で開催

 スタートアップ(新興企業)がビジネスプランを競う世界最大級のコンテスト「スタートアップワールドカップ」の初の九州予選が8月27日、熊本市中央区の熊本城ホールであり、熊本大発の創薬スタートアップ、StapleBio(ステイプルバイオ、熊本市)が優勝した。10月に米シリコンバレーである決勝戦に出場する。

 コンテストは米国のベンチャーキャピタル、ペガサス・テック・ベンチャーズの主催。新興企業の成長や投資家からの資金調達につなげようと、2017年から開いている。今年は世界の100の国や地域で予選会を催しており、九州予選は熊本市が共催した。

 全国約230社から応募があり、書類審査を通過した医療やIT、自動車関連など県内外の11社の代表者が登壇。事業の内容や今後のビジョンをプレゼンテーションした。

 優勝したステイプルバイオは2021年設立。次世代型の核酸医薬技術を使い、希少疾患の治療薬開発を目指す。取締役で、熊本大先端科学研究部の勝田陽介准教授は「多くの人に支えてもらい、感謝したい。事業や希少疾患を知ってもらうため、世界大会もしっかり臨みたい」と喜んだ。

 企業経営者や投資家ら8人が、社会に対する問題意識やニーズといった基準で審査した。投資家や企業、行政、大学の関係者ら約2千人が会場とオンラインで聞き、審査にも参加した。

 熊本市や福岡市、北九州市、大分県別府市、鹿児島市の5市はこの日、グローバル展開する九州発の新興企業の創出を支援する共同宣言を発表した。(山本文子)