ネオンに群がる大型のガ「クスサン」 札幌に再び 発生のピークこれからか

AI要約

今年も札幌市内で大型のガ「クスサン」が発生し、市民を困惑させている。

クスサンが飛び交う中、市民は不快感を募らせている。

クスサンの羽化は遅れており、道内各地で数十匹の大群が確認されている。

ネオンに群がる大型のガ「クスサン」 札幌に再び 発生のピークこれからか

 羽を広げると10~15センチになる大型のガ「クスサン」が今年も札幌市内で発生し、市民を困惑させています。昨年ほどの大群ではありませんが、同市中央区や西区の一部地域では数十匹単位で飛び交っており、上川、後志両管内でも羽化が確認されました。残暑の影響からか羽化が1週間ほど遅れており、来週にかけて発生のピークを迎えるとの見方もあります。

 「急に飛び回って気持ち悪すぎる。今年もクスサンの季節が来たかという感じ」。2日夜、札幌市西区の市営地下鉄琴似駅近くのビルに入ろうとしていた厚別区の専門学校生渡辺詩葉(しのは)さん(19)は困り顔だった。

 ビルの周辺を30匹以上のクスサンが飛び交い、壁や床に止まって目玉模様のある羽を広げたり、入り口の自動扉前に群がったりしていた。15分たっても減る気配はなく、渡辺さんは予定していたダンスのレッスンを諦め帰宅した。

 同市西区の会社員近藤篤志さん(39)も「1匹だけだとそこまでではないが、何匹も集まると気持ち悪さが倍増する」と苦笑いを浮かべた。

 クスサンの羽化のピークは例年8月下旬~9月上旬で、成虫の寿命は1週間~10日程度とされる。幼虫はウダイカンバやクリなどを食べ、林業被害が報告されているが、成虫になってからはエサを食べず、毒などの害もない。

 道内では2006年から12年まで大発生が続き、その後は一時途絶えたが、22、23両年に再び各地で大群が確認された。札幌での大量発生は23年が初めてで、西区や手稲区などで発生した。今年は中央区のススキノや南区の定山渓などでも数十匹が確認されている。