来春から議員報酬3万円増 20年ぶり改定、和歌山県みなべ町

AI要約

和歌山県みなべ町は、町議会議員の報酬を20年ぶりに増額する方針を固めた。

報酬増額は、議長、副議長、議員それぞれ3万円ずつ増額され、来年4月から施行される予定。

議員報酬の増額は、他の町村との比較から行われ、議員定数の削減により節約効果も期待されている。

来春から議員報酬3万円増 20年ぶり改定、和歌山県みなべ町

 和歌山県みなべ町は来年4月から、町議会議員の報酬を3万円増額する方針を固めた。3日開会の町議会9月定例会で、議員報酬に関する条例の一部改正案を提出する。議員報酬は2004年の町村合併時から現在まで据え置きになっており、20年ぶりの改定となる。

 条例の改正案は、議長の報酬を現在の月額28万円から31万円に、副議長の報酬を現在の22万円から25万円に、議員の報酬を現在の20万円から23万円に、それぞれ3万円増額し、来年4月1日から施行する―という内容。

 5月と7月に開かれた「町特別職報酬等審議会」(田中晴好会長)の答申に基づいた。審議会は、同町議会の議員報酬が、県内町村や類似団体の議員報酬と比べて低く抑えられていることや、議会が自ら議員定数削減に取り組んだことを評価できるとし、「定数削減で軽減できる金額の範囲内」で増額させるとの意見を付けて答申した。

 県の市町村データブックによると、23年4月1日時点の議員報酬は、9市を除いた県内21町村の平均が月額21万2500円で、みなべ町(20万円)はそれより1万2500円低い。議長は平均(28万3100円)より3100円、副議長は平均(23万1千円)より1万1千円低い。

 議員定数は、昨年5月議会で、現行の14から2減の12にする条例の一部改正案が議員発議で提案され、賛成多数で可決した。今月24日告示の町議選から適用される。町総務課によると、議員定数の2減により、議員報酬約600万円が削減されるという。

 審議会は一方、特別職(町長、副町長、教育長)の給料については、合併時から据え置かれているものの、県内町村や類似団体の特別職の給料と比べて「低いとは言えず、現状のとおりが妥当である」と答申した。町長の給料は現在、月額72万円、副町長は59万円、教育長は53万円と、町の条例で定められている。