宗教2世がテーマ、映画「ゆるし」山形・鶴岡で上映開始 主演・監督の平田うららさん「支援を考えるきっかけに」

AI要約

宗教2世の苦悩を描いた自主製作映画「ゆるし」の上映が8月31日、山形県鶴岡市の鶴岡まちなかキネマで始まった。主演で監督を務めた平田うららさん(23)の父親が同市出身という縁で実現した。

舞台あいさつでは、平田さんが友人の自殺をきっかけに宗教虐待の実態を多くの人に知ってもらいたいと語った。

映画は、宗教虐待や洗脳を描いた58分の作品で、平田さん自身も宗教の洗脳経験を持ち、300人以上に話を聞くなど取材を重ねて製作した。

平田さんは、洗脳を受けた経験を元に脚本を手がけ、主演も務めた。友人の死をきっかけに映画製作を決意し、宗教2世たちの苦悩や愛情との葛藤を描いた作品が反響を呼んでいる。

鶴岡まちなかキネマでの上映は6日まで行われ、平田さんは支援を呼びかける意図で映画を製作し、より多くの人に宗教虐待の実態を知ってもらいたいと話している。

映画「ゆるし」は平田さんの初監督作品であり、これまでに東京や大阪などでも上映されてきた。鶴岡での上映によって地元でも問題提起が行われ、宗教に携わる親子の葛藤について考える契機となっている。

宗教2世がテーマ、映画「ゆるし」山形・鶴岡で上映開始 主演・監督の平田うららさん「支援を考えるきっかけに」

 宗教2世の苦悩を描いた自主製作映画「ゆるし」の上映が8月31日、山形県鶴岡市の鶴岡まちなかキネマで始まった。主演で監督を務めた平田うららさん(23)の父親が同市出身という縁で実現した。同日、舞台あいさつがあり、「宗教虐待に悩み、自殺した友人の存在が製作の動機。多くの人に実態を知ってほしい」と語った。

■自らも洗脳の経験

 映画は、架空の宗教団体を信仰する母親と、その娘の葛藤を描いた58分の作品。主人公の娘は宗教虐待やいじめを受け、母親と決別するかどうかで悩むというストーリーだ。

 平田さん自身が脚本を手がけ、メガホンも取った。製作段階で抗議や中傷を受けるなどして主演女性が降板したため、自ら主演も務めた。

 平田さんは立教大生時代に新興宗教に洗脳され、入信した経験を持つ。母親らの説得でその後脱退したが、同じ信者で宗教2世の女性が遺書を残して亡くなった。

 友達の死に自責の念と憤りを感じ、映画製作を始めた。宗教2世ら300人以上に話を聞くなどして取材を重ねた。

 平田さんは「2世たちは献金や虐待問題にとどまらず、ゆがんだ信仰を持つ親への愛を捨てきれず悩んでいる。そうした実態を知り、どんな支援ができるのか考える契機になればうれしい」と話した。

 「ゆるし」は平田さんの初監督作品。これまで東京や大阪などで上映されてきた。鶴岡での上映は6日まで。連絡先は鶴岡まちキネ0235(64)1441。