「6小を2校に」正式決定 東部中校区 三重・松阪

AI要約

松阪市教育委員会が東部中学校区の6小学校を2校に統合する議案を承認

統合の具体的な方針や時期が正式に決定され、動きが活発化

他の小中学校にも再編活性化計画が進行中で、児童数の減少に対応

 三重県松阪市教育委員会はこのほど、殿町の市教育委員会事務局であった定例会で、昨年度から本格的に協議を進めてきた東部中学校区の6小学校(東黒部、西黒部、機殿、漕代、朝見、揥水)を2校に統合することなどを盛り込んだ議案「市立学校の再編活性化について」を、全会一致で承認した。統合の方向性が正式に決まり、2026(令和8)年度開校に向けた動きがさらに活発化する。

 同再編活性化案を巡っては市教委と、東部中学校区の6校の関係者でつくる活性化協議会(会長=浅井重久西黒部まちづくり協議会会長)で準備部会を設置して検討。一定の方向性を示す中で各校区で意見聴取会を重ね、地元との協議も進んでいることから、このタイミングで提案した。

 今回の承認により▶東黒部(垣内田町)▶西黒部(西黒部町)▶機殿(六根町)▶朝見(大宮田町)──の4校を統合し、統合後の校舎は朝見小校舎を活用すること▶漕代(目田町)▶揥水(豊原町)──の2校を統合し、揥水小の校舎を活用すること▶統合時期はいずれも26年4月1日とする──ことが正式に決まった。

 また、8月21日に開かれた校名、校章、校歌、開閉校式典行事などを協議する同協議会総務部会で、校名は今後、東部中学校区にゆかりのある人(学校卒業生や校区内に在住、在勤など)を対象に公募し、校章は広く全国から募集することも決定した。

 現在、東部中学校区の6校以外にも、南(小片野町)と香肌(飯高町森)でそれぞれ協議が進んでいる。

 また市教委はこの日、「市立小中学校再編活性化計画」を公表し、東部中学校区以外の小中学校についても2029(令和11)年度までに適正規模、配置の対象となる学校の再編活性化に向けた検討時期を具体的に示した。計画の対象は、将来的な複式学級の発生か、市が最低限確保したい1学級20人を下回る規模となる学校。

 第1期を23(同5)年度からとし、第4期まで期間を定める。第1期は現在協議が進んでいる東部中学校区と南小と香肌小。第1期終了後に検討を開始する第2期は、29年度までに複式学級が発生する見込みの▶阿坂小(小阿坂町)柿野小(飯南町深野)▶宮前小(飯高町宮前)──の3校。第3期は23年度時点で20人未満の学級が発生している▶朝見小▶大河内小(矢津町)▶中原小(嬉野田村町)▶鵲小(笠松町)▶粥見小(飯南町粥見)▶大江中(小片野町)▶飯高中(飯高町宮前)──の小中7校。第4期は29年度までに20人未満の学級が発生する見込みの▶第一小(殿町)▶伊勢寺小(伊勢寺町)▶豊地小(嬉野堀之内町)▶豊田小(嬉野川北町)──4校が対象となる。

 市教委の調べでは、市内36小学校の児童数の将来推計は29年度は6510人で、23年度の7478人から、13%に当たる968人減る。計画の対象に含まれる大江中は23年度に31人で、29年度は27人、飯高中は51人から38人にまで減少する見込みだという。そのため、再編活性化の検討時期を具体的に示すことで、子供たちの学びの質を確保・維持していく狙いがある。