「今こそ地域の絆深める価値がある…」液状化被害の爪痕残る住宅地で震災復興の願い込めた夏祭り 新潟

AI要約

新潟市江南区で自治会主催の夏祭りが開催され、住民の手作りで賑やかに行われた。

地震からの復興への願いを込めて祭りが開かれ、子どもたちや住民が楽しんだ。

液状化被害を受けた地域での祭りは、地域の結束と元気づけにつながった。

「今こそ地域の絆深める価値がある…」液状化被害の爪痕残る住宅地で震災復興の願い込めた夏祭り 新潟

能登半島地震で液状化の被害を受けた新潟市 江南区で自治会が主催する夏祭りが開かれました。復興への願いを込め住民の手作りで開かれた祭り。賑やかな声が町に響きました。

元気いっぱい、みこしを担いで歩く子どもたち。新潟市 江南区の天野地区で開かれた夏祭りです。

祭りを開いた天野中前川原自治会の増田進会長。ある思いで準備を進めてきました。

【自治会長 増田進さん】「1月1日の震災以来、非常に暗い気持ちが多かったんですけど、やっと自治会の人たちとこういう明るいイベントができるということで、私自身も非常に喜んでいる」

元日の能登半島地震で液状化などにより江南区では1400棟以上が被害を受けました。

地震から8か月が経とうとする今も、その爪痕が残っています。

先月開かれた自治会の役員会議。

議題は夏祭りの開催について。もともと新興住宅地だったこの地域には昔からの祭りがなく、住民同士の交流を深めようと5年前に初めて開きました。

地震で多くの住民が被災した中、今年は中止する考えもありましたが…

【自治会長 増田進さん】「だからこそやる価値があると私は考えています。少しでも元気を取り戻してもらいたい」

迎えた当日、準備や運営にはボランティアも含めて50人が参加。

「農家の人が漬けてくださったんです」

きゅうりの浅漬けや枝豆など、地域の農家が提供した野菜も販売。

まさに住民が一からつくり上げる祭りです。午後4時前、集まった子どもたちはおそろいのはっぴと鉢巻を身につけ準備ばっちり。

「中前川原がんばるぞエイエイオー」

「わっしょい…」

地震の爪痕が残る地域に子どもたちの元気な声が響きました。みこしは自治会館の前でゴール。

【参加した子どもは】「最後の3回『わっしょい』が楽しかったです」

みこしの後のお楽しみは屋台。綿あめにかき氷、焼きそばなど祭りの定番はもちろん、地域の農家が育てた野菜も人気を集めました。

【子どもは】「楽しい」

Q「どんなところ?」「輪投げ」

【参加者は】「自分の家もそうなんですけど、まだ被害を直していない状況なんですけど徐々に気持ちから盛り上げていきたいなって」

あいにく雨で、祭りは予定より1時間ほど早く終了しましたが、子どもからお年寄りまで多くの住民が参加しました。

【自治会長 増田進さん】「非常によかった、子どもたちに元気づけられたという気持ちでいっぱい」

参加者から励ましの言葉ももらったという増田さん、祭りを通してこんな思いも生まれました。

【自治会長 増田進さん】「その子たちには絶対安全安心な地域にして引き継ぎたいと。本当に勇気づけられ、これからまた頑張っていかないといけないなと」