「懐かしい景色と音だった」復興願う能登のキリコの明かり 金沢で灯る

AI要約

能登のキリコ祭りは地震や人手不足により開催が難しい状況にあり、能登の住民とキリコが金沢に集結し復興の願いを込めて街を練り歩いた。

今年7月に輪島市で開催された「能登復興祈願キリコ大祭」では、避難している住民に復興への祈りが届くよう願いを込めた祭りが行われた。

重蔵神社やキリコの責任者たちは、今年の夏祭りの開催について話し合い、輪島の文化を継承し、復興を願う気持ちを地元の人々に伝えた。

「懐かしい景色と音だった」復興願う能登のキリコの明かり 金沢で灯る

地震による道路状況の悪化や人手不足で例年通りの開催が難しくなっている能登のキリコ祭り。こうした中、能登の住民とキリコが金沢に集結し復興への願いを乗せて街を練り歩きました。

今月17日、金沢で開かれた「能登復興祈願キリコ大祭」。夜の闇を照らすキリコの優しい灯りと賑やかな祭囃子。避難している住民に復興への祈りが、届くように。

今年7月。輪島市河井町の喫茶店に集まったのは、祭りを企画する重蔵神社の能門亜由子禰宜やキリコの責任者たちです。今年の夏祭りの開催について話し合われました。

重蔵神社の社事係

「祭り自体、本当にしていいのかわかりませんけど、輪島から避難して金沢・加賀の方に行った人もいるから輪島が元気なんだよというのを見せてやりたいという思いです。」

キリコの責任者

「僕たちがわーっと騒いで良いのか、でも騒ぐのではなくて鎮魂だよ、あなたの分まで生きているんだよということを見せてやりたいという気持ちもあります」

重蔵神社 能門亜由子禰宜

「祭りをして輪島の文化である祭りを少しつなげていけるということが私の今の役目なのかなと思います」

全壊となった輪島市河井町の重蔵神社。御神体を一時的に金沢市の石浦神社に預けていたことをきっかけに神輿やキリコを金沢に運び祭りを開くこととなりました。

震災で壊れたキリコの修理作業が急ピッチで進められます。キリコを修理するのは、川口明さんです。

キリコの修理担う 川口明さん

「少し化粧して…よそいきの化粧になるかはわからないけれどね」

重蔵神社 能門亜由子禰宜

「集まるキリコは残っているのが本当に奇跡に近い。川口さん助かったしこうやって直してもらえるのが本当にありがたいです。」

キリコの修理担う 川口明さん

「修理やるもんが俺しか残っていないかなと思ったよ。地元の人らが元気になってくれればいい、やるぞっていう」

祭り前日、重蔵神社の蔵から出された「大神輿」。大正時代から伝わる神輿は重さ1トンを超え、地元では、担ぎ手不足のため巡行ができず、5年ぶりの登場です。