53人に25日審判 深夜までに当落判明 鹿児島県大島郡・4町議選

AI要約

龍郷、和泊、知名、与論の4町議会議員選挙が行われ、立候補者数は定数を上回る53人となった。

選挙戦最終日の活動や現職候補者の状況、有権者の意見、選挙活動の終了について報じられた。

和泊、知名、与論町議選では、現職や新人候補者がそれぞれの政策や理念を地元に訴えた。

53人に25日審判 深夜までに当落判明 鹿児島県大島郡・4町議選

 任期満了に伴う龍郷、和泊、知名、与論の鹿児島県大島郡・4町議会議員選挙は25日投票が行われ、即日開票される。今回の選挙は4町合計44の定数に対し53人が立候補した。選挙戦最終日の24日、立候補者は選挙カーで町内をくまなく回り「最後のお願い」に汗を流した。車から降りて握手し支持を訴える姿も見られた。開票は龍郷が午後7時半、その他3町が8時から開始予定。開票作業の終了時間は龍郷が午後8時45分前後、和泊が9時過ぎ、知名が9時半頃、与論は同姓の立候補者が2組いるため10時半頃を予定している。

 各町の立候補者は、▽龍郷(定数10)=現職9人、新人3人▽和泊(定数12)=現職9人、元職1人、新人4人▽知名(定数12)=現職8人、新人5人▽与論(定数10)=現職8人、元職2人、新人4人。

 龍郷は、候補者間の申し合わせで選挙カーでの活動は20、22、24の3日間だったが、連日の猛暑に「4年前の数倍疲れた」と嘆く声も聞かれた。

 今回の選挙は、知名度の高い新人と現職が争う構図となり、現職からは「選挙戦は混とんとしている」「前回下位当選の現職が敗れる可能性もある」と分析する声さえあった。

 当選回数の少ない現職候補者は「基礎票の上積みは難しい。浮動票を獲得できるかどうかが当落を決める」と不安をのぞかせ、票田となる役場周辺での活動に力を入れたと話す。

 有権者の反応もまちまちだった。80代の男性は「相談できる身近な人がいい。人柄で決める」と話し、期日前投票をしたばかりだという20代男性は「情報が少なく候補者の政治信条や政治力が分からない。町広報にある議会答弁を参照するくらい。SNSでの発信があれば」と地縁血縁の選挙に苦言を呈した。

 選挙活動は午後8時で終了。候補者は地元に戻り、支持者とともに労をねぎらった。

 【沖永良部】和泊、知名両町議選では、それぞれ14人と13人の計27人が立候補。与論町議選は、14人が激戦を繰り広げている。選挙戦最終日、選挙カーから支持を呼び掛ける候補者たちの声が島内一円に響いた。

 和泊町議選に立候補した現職の1人は「次の時代を担う人たちへ町を引き継ぐために、町民と対話を重ね、政策の実現に向けて迅速に取り組んでいく」と呼び掛けた。ほかの現職の1人は「和泊町を停滞させるわけにはいかない。活力のある町、元気のある町をつくる」と声をからした。

 知名町議選で、現職の1人は「子育て支援や町づくりなど町政の課題に取り組んできた。これまで以上に努力していく」と訴えた。新人の1人は「いままで意見を言えなかった人たちの声を拾い上げ、町につなげていきたい」と呼び掛けた。

 与論町議選では、新人の1人が茶花の旧役場跡地で演説を行い、「子育て支援を中心に、多世代が関わり、みんなで島の宝を育んでいく仕組みを作りたい」と訴えた。