【大分】早くも始業式 学校の暑さ対策は

AI要約

大分県大分市の大分豊府中学校と高校でひと足早く始業式が開催され、暑さ対策が注目されている。

学校現場では暑さ指数を測定し、対策を講じる一方、エアコン設置率の向上や体育館へのエアコン設置も進んでいる。

暑さ対策がますます重要となる中、子どもたちの安全を守るために継続的な取り組みが求められている。

【大分】早くも始業式 学校の暑さ対策は

大分県大分市の大分豊府中学校と高校でひと足早く始業式がありました。

暑さが年々深刻化する中、学校現場でも対策が求められています。

体育館での始業式には約1060人が参加しました。

扇風機が設置されていますが、生徒たちはタオルで汗を拭いたり水筒を持ち込んだり。

校長先生の話が終わると体育館を後にします。

その後、生徒たちの発表がエアコンの入った涼しい教室で行われました。

中学1年生

「教室はエアコンが効いていてかなり涼しかったです」

大分豊府中学校では新型コロナの感染対策として使っていたオンラインシステムを、最近は暑さ対策として使うようになったそうです。

また4年ほど前から「暑さ指数」を測る機械を導入し屋外で活動をする際の目安にしています。

暑さ指数は、熱中症を予防するため気温や湿度などをもとに算出された指標で活動の注意点が4段階で定められています。

31以上は「危険」とされています。

外出はなるべく避けて涼しい室内に移動し、学校でも体育の授業や部活など屋外活動を中止することが求められます。

暑さ指数を測ってみると、教室の中は23でしたが、廊下に出ると25に。

さらにグラウンドに出るとたった数分で31を超えました。

大分豊府中学校では2024年度から、例年7月ごろだった修学旅行を11月に変更するほか、体育祭は中学・高校別々に行い屋外にいる時間を短縮する対策を取るということです。

大分豊府高校・中学校 赤嶺洋一統括事務長「いま熱中症等いつ起こるか分からない状態なので(エアコンは)絶対に必要なものだと思います年々厳しくなる異常な暑さで、授業や行事の見直しが求められています」

暑さで変わったいまの学校現場とその対策など見ていきます。

佐藤アナ

年々深刻になる暑さに備えて学校現場でも対策が欠かせません。

暑さも昔と比べて変わっています。

どのくらい気温が上がったのかグラフで見ていきます。

1950年から5年ごとの8月の最高気温の平均です。

2000年代になるまでは30℃前後でした。

中には1980年には8月の最高気温が平均27.7℃でした。

しかし2000年代に入ってからは平均が34度台になる年が増えて来ます。

そして2024年はと言うと、まだ21日までの平均ですが35.2℃とついに平均が35℃を上回りました。

下野アナ

今年は本当に暑かったのでまさに数字が表していますね。

佐藤アナ

このように年々深刻になる暑さに対応しようと行政も学校へのエアコン設置を進めました。

国は2018年度にエアコンの設置費用などに対し補助金を出しました。

この動きにより、大分県内の公立小中学校のエアコンの設置率も大幅に変わっています。

今から10年前は11.7%だったのが2017年度には33.8%、そして対策が進められたあとの2020年度にはエアコンの設置率が100%になったんです。

また2019年度からはそれまで生徒の保護者などがしていた冷房の電気代を県が負担することになりました。

ただこれはあくまで普段から生徒がいる普通教室に限ります。

理科室や音楽室などの教室は含みません。

実はいま教室以外でもエアコンの設置が進んでいます。

それが体育館です。

大分県別府市ではすでに全ての小中学校の体育館に設置済です。

大分県大分市は金池小学校と大在東小学校にはすでに設置されていますがそのほかはまだです。

大分市は市内の小中学校にある82カ所の体育館に来年度までにエアコンを設置する予定だということです。

大分県教育委員会の体育保健課は「数年ほど前までは暑さで体育や部活ができないことはなかった今の時代はどう活動するかよりもどう生徒の命を守るかが大事」としています。

22日も豊府中学校では体育館で始業式がありましたが、かなり短い時間に短縮していました。

まだまだ暑さが続きます。

学校現場では子ども達の安全を第一に今後も対策が求められそうです。