“一般事務職、普通科なんかいらない” 発言を訂正し謝罪 木村熊本県知事「これからは場と立場わきまえて」
熊本県の木村知事が過去の発言を謝罪し、今後は慎重に発言する姿勢を示している。
同知事の過去の発言には物議を醸すものが多く、公の場での発言に注意を払う必要がある。
今後は棘のある発言を避け、場と立場をわきまえて行動すると表明している。
熊本県の木村知事が自身の発言をめぐり、22日の定例会見で謝罪しました。
「公開の会議だったということで、それがどう切り取られるか、というところを十分に踏まえていなかったところについては、申し訳なく思います。発言については気をつけてまいります。訂正しておわびしたいと思います」
その発言が飛び出したのは、8月20日のことでした。
「本県の人材の確保育成に、みんなで一緒になって取り組んでいきましょう」
熊本県が立ち上げた産業界の人材確保にむけた「くまもとで働こう推進本部」。建築業や介護職などで人手不足が深刻化する一方、事務職に人気が集まる現状に言及しましたが―
「足りていてどうしようもないのが、一般事務とかはいらないんですよ。そういう若者を育てちゃいけないんですよ、僕らは。教育長には過激な言い方だけど、普通科なんかいらないと僕は思っているんです」
その後、経営コンサルタントの発言を引き合いに、一般事務はAIが代行するようになるとして、医療や福祉などエッセンシャルワーカーの重要性を強調しました。
“一般事務、普通科はいらない”発言の真意を問われると―
「私の発言が十分真意を伝えきれずにいたところで、ご不快な思いをされた方がおられたと思います」
発言をめぐり、県庁に電話やメールで苦情が3件があったことを明かしました。
「事務職をなくすとか、県内の普通科高校を全廃するとか、そういうつもりはまったくございません。エッセンシャルワーカーの人をもっと増やしていきたいつもりもあった中でのああいう発言でしたので、訂正しておわびしたいと思います」
木村知事の発言をめぐる問題は今回だけではありません。
「事実上吊し上げになっている。大臣も環境省も」
のちに訂正するも、水俣病懇談会でのマイク切り問題に関して失言。
パリ五輪バドミントンの熊本県関係代表選手へねぎらいの言葉を送った際には―
「バレーのなんとか選手みたいに、オリンピックが終わったらすべて終わりじゃなくって」
熊本県出身の女子バレー古賀紗理那選手を指した発言だとしています。
公の場での発言が相次いで物議を醸している状況をどう認識しているのか、知事に問うと―
「場と立場をわきまえて、なるべくこれからは、棘のある発言を避けることに尽きるんじゃないでしょうか」