臼杵市「ナカマツのかき氷」が1日限定で復活 有志の会、5年ぶりに思い出の味再現

AI要約

大分県臼杵市で地元住民に親しまれた「ナカマツのかき氷」が14日、1日限定で復活した。

かき氷は市内中心部にあった仲松商店の仲松マスヨさん(故人)が1963年から2010年まで提供した。

味はいちごや宇治など12種類。

臼杵市「ナカマツのかき氷」が1日限定で復活 有志の会、5年ぶりに思い出の味再現

 大分県臼杵市で地元住民に親しまれた「ナカマツのかき氷」が14日、1日限定で復活した。ナカマツのかき氷を愛する有志の会(12人)により実現。思い出の味を堪能しようと市内外から多くの人が訪れた。

 かき氷は市内中心部にあった仲松商店の仲松マスヨさん(故人)が1963年から2010年まで提供した。器からはみ出るほどの盛りとふわふわとしたきめの細かさが特徴。子どもから大人まで絶大な支持を得ていたという。

 子どもの頃から通っていた佐藤依理さん(49)と石崎良太さん(48)、恵さん(48)夫婦ら同級生が「仲松商店かき氷復活有志の会」を結成。実際に使っていたかき氷機や器などを譲り受けた。19年に復活させ、提供した。

 毎年実施する予定だったが、新型コロナウイルス禍で中止に。「また食べたい」「いつやるの?」という声を受けて、5年ぶりに再復活させることにした。

 味はいちごや宇治など12種類。材料の高騰で赤字のメニューもある中、当時のままの値段(300~400円)で提供した。「利益より、味わいや懐かしさの再現にこだわりたかった」と有志ら。

 仲松さんの息子から指導を受けた佐藤さんが削りを担当した。「氷の大きさによってネジを調整しながら削り進めていく。5年ぶりだが体が覚えている」と腕を振るい、計約300杯を売り上げた。

 地元で飲食店を経営する西倉光江さん(68)は「20年ほど前に商店で食べた記憶が残っている。口溶けの良さが再現されていておいしい」と懐かしんだ。

 佐藤さんは「思い出の味を提供できたならうれしい。来年も開催できれば」と話した。