「ヒナのくちばしが見えた」と興奮 「火の鳥」2羽の巣立ちを見守る カラスに襲われず無事に森へ 沖縄・名護市

AI要約

沖縄県名護市の平道夫さんがリュウキュウアカショウビンのヒナ2羽を撮影し、地域で話題になっている。

リュウキュウアカショウビンは特徴的な姿と鳴き声で知られる夏鳥であり、ヒナの写真は珍しいとされている。

親鳥が餌を運ぶ様子を見ることはなかったが、巣立ちを迎えたヒナたちの様子を撮影した平さんは安堵の表情を見せている。

「ヒナのくちばしが見えた」と興奮 「火の鳥」2羽の巣立ちを見守る カラスに襲われず無事に森へ 沖縄・名護市

 沖縄県名護市川上の平道夫さん(73)が巣立ったばかりのリュウキュウアカショウビン(カワセミ科)のヒナ2羽を撮影し、地域で話題になっている。(玉城学通信員)

 リュウキュウアカショウビンは「キョロロロ」の鳴き声と真っ赤な体、大きなくちばしが特徴の夏鳥。ヒナの写真は珍しいという。

 平さんは7月24日、自宅前の空き地にあるクスノキの高さ約4メートルの枝に丸い巣穴を発見した。「親鳥の鳴き声は知っていた。巣から1羽のヒナのくちばしが見えた」と興奮気味に話す。

 親鳥が餌を運ぶ様子には遭遇できなかったが、ヒナの巣立ちが近いと感じ、この日の夕方から撮影を開始。28日の朝、巣穴から出たヒナを発見し、シャッターを切った。巣穴を出たヒナは約20メートル先にある路地のブロック塀に止まった。

 平さんはクスノキに耳を当て、鳴き声などからもう1羽がいることを確認。翌朝、巣から出て、地面すれすれに飛び、約30メートル離れた新里光雄さん(77)宅の玄関前にいる姿を発見した。ヒナはその後、草むらの中に入っていったという。

 平さんは「カラスに食べられるより逃げるが勝ち。無事に巣立ちして何より」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 新里さんは「ヒナが私の家の庭に来ていたことは知らなかった。無事森に逃げて何より。大きくなったら良いさえずりを聞かせてくれるでしょう」と期待した。