沖澤のどかさん指揮 オーケストラと調和 OMFのAプログラム公演始まる 長野県松本市

AI要約

松本市で開催中の国際音楽祭OMFで、オケコンサートの幕開けとなるAプログラムの公演が華やかにスタートした。

沖澤のどかさんが首席客演指揮者に就任し、SKOとともに素晴らしい演奏を披露。客席に1700人が集まった。

来場者からは沖澤さんの品のある指揮や曲目への思いが跳ね返るコメントが寄せられた。

沖澤のどかさん指揮 オーケストラと調和 OMFのAプログラム公演始まる 長野県松本市

 長野県松本市で開催中の国際音楽祭セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)で、オーケストラコンサートの幕開けとなるAプログラムの公演が10日、キッセイ文化ホール(水汲)で始まった。2月に死去した総監督の小澤征爾さんが首席客演指揮者に指名した沖澤のどかさん(37)の就任披露公演で、沖澤さんとサイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)が織り成す重厚でありながら華やかな演奏が、客席を埋めた約1700人を引きつけた。

 メンデルスゾーンの「夏の夜の夢」序曲の繊細で美しい和音が会場に響き渡り、演奏がスタートした。沖澤さんは時には踊るように豊かな動きでタクトを振り、シュトラウスの交響詩「ドン・ファン」が演奏された。「四つの最後の歌」では、南アフリカ出身のソプラノ歌手エルザ・バン・デン・ヒーバーさんの深みのある歌声と、SKOの演奏が見事な調和を見せた。

 毎年来場する松本市里山辺の江原まゆみさん(70)は「沖澤さんの指揮は品があった。曲目は小澤さんが決めたものだと思うと、じんわりきた」、同市宮渕2の赤羽典子さん(74)は「音色が豊かで心を揺さぶられた。小澤さんの思いが皆さんに引き継がれており、今後も期待したい」と語った。

 Aプログラムは11日午後3時からもあり、S席、A席のみ当日券の販売がある。