〈パリ五輪〉涙のひまわり バスケ女子3戦全敗 相手の方がずっと強かった

AI要約

東京五輪からの3年間を振り返り、涙をこぼす赤穂ひまわり選手。

強敵に屈し、予選敗退が決まったバスケットボール女子1次リーグの悔しい結果。

将来のロサンゼルス大会に向けて巻き返しを誓う赤穂選手とチーム。

 【リール=定木克樹】試合後のミックスゾーンで東京五輪からの3年間を振り返ると、こらえていた涙があふれた。4日に行われたバスケットボール女子1次リーグのベルギー戦。七尾市出身の赤穂ひまわり選手は体を張ってコートを駆け回ったが、強敵に屈し予選敗退が決まった。東京五輪で準優勝し、金メダルの期待を背に挑んだ今大会。3戦全敗で悔しい結果となり「相手の方がずっと強かった」と声を震わせた。

 先発出場した赤穂選手は、長身の相手に当たり負けせず、果敢にボールを止め、シュートを狙った。だが、ベルギー選手の素早いパス回しに翻弄(ほんろう)され、チームは精彩を欠いた。

 七尾出身の選手として、能登半島地震の被災地への思いも胸に秘めてコートに立ち「いい結果が報告できなかったのは悲しい」と肩を落とす。父真さんと母久美子さんが観客席から声援を送り、無観客の東京大会では見せられなかった姿を見せることができたが「勝った試合を見せたかった」と悔しさがあふれた。

 「3年間やってきて、1勝することもできなくて、いいプレーもあったんですけど、戦えたという感覚もなく終わった」。涙を拭いながら声を詰まらせた。

 恩塚亨監督が「リバウンド能力が高いオールラウンダー」と厚い信頼を寄せるチームの主軸。4年後のロサンゼルス大会を見据え「いいことも悪いことも経験したので、いい日本のバスケをつくっていきたい」と巻き返しを誓った。