業績は厳しいけれど…夏のボーナス、県内企業8割超が支給 その理由に「経営者の思い」が透ける 鹿銀・KER調査

AI要約
鹿児島県内企業の2024年夏のボーナス支給計画調査結果が発表された。支給率は83%で、増額の企業数は昨年と同じである。支給額の平均は前年から1ポイント減少した。企業がボーナス支給や増額に踏み切る理由は主に社員の意欲向上と物価対策である。賃上げを続けることで実質賃金の上昇を目指すと述べられている。業種別では卸売業が増額企業数が最も多く、建設業が最少である。調査は県内310社を対象に6月下旬に行われた。
業績は厳しいけれど…夏のボーナス、県内企業8割超が支給 その理由に「経営者の思い」が透ける 鹿銀・KER調査

 鹿児島銀行(鹿児島市)と九州経済研究所(KER、同市)は、県内企業の2024年夏のボーナス支給計画の調査結果をまとめた。「支給する」と答えた企業は前年比1ポイント増の83%。一人当たりの平均支給額は、「増える」が39%で前年から1ポイント減少した。

 KERは「厳しい経営環境下でも、従業員のため多くの企業が支給や増額に踏み切っている。賞与を含めた賃上げを継続することで、物価高を上回る実質賃金の上昇が実現するかが注目される」としている。

 増額の理由は「社員の意欲向上」が65%と最も多く、次いで「物価高対策(物価高への手当て)」37%。「業績向上」は28%と前年を7ポイント下回った。「減る」は1ポイント減の7%。「増える」から「減る」を引いたDIはプラス32で、00年以降最多の昨年と同じだった。

 「増える」と答えた企業を業種別で見ると、卸売業が52%(4ポイント増)と最多。その他産業42%(4ポイント減)、製造業40%(2ポイント増)、小売業37%(2ポイント減)、建設業25%(1ポイント増)と続いた。

 調査は6月下旬に実施し、県内310社が回答した。