才能と向き合う方法とは 和全さん 夏期大学で語る【長野県飯田市川路】

AI要約

長野県飯田市公民館主催の第72回天龍峡夏期大学最終講が開催され、イラスト書道家和全さんが講演とライブパフォーマンスを披露。

和全さんは川路公民館のスローガンにちなんだ作品「天龍響」を制作し、コミュニケーションの大切さを表現。

講演では、自分の才能や可能性に向き合う方法について語り、好きなことを組み合わせることの重要性を強調した。

才能と向き合う方法とは  和全さん 夏期大学で語る【長野県飯田市川路】

 長野県飯田市公民館が主催する第72回天龍峡夏期大学(主管・川路公民館)の最終講が7月28日、川路公民館であった。飯田市出身・在住のイラスト書道家、和全さんがライブパフォーマンスを披露し、自分の才能や可能性と向き合う方法について講演した。

 ライブパフォーマンスではBGMが流れる中、川路公民館の本年度スローガン「響く~手を出し・つなぎ・輪(和)になろう~」にちなんだ作品「天龍響(てんりゅうきょう)」を30分で制作する過程を公開した。

 天龍響はダイナミックに筆を振るいながら力を込めて書き、川路を象徴する蚕、龍にまたがる竜峡中学校の生徒は筆を変えて丁寧に描いた。

 「響」は「ごちそうがのったテーブルを挟んで2人が向き合って会話をしている情景。いわばコミュニケーションを表した文字」と説明し、「より響き合いながら、生き生きと過ごし、天龍峡を素晴らしい地域にして」と作品に込めた思いを伝えた。

 作品は同館の大会議室に常設展示する予定。

 「自分の中のキラキラ(才能、可能性)と向き合う方法」と題した講演では、都内の出版社勤務のブックデザイナー、イラストレーターからイラスト書道家に転身するまでを振り返ると「したいことには段階があり、技術に加えて必要な自信と一歩踏み出す勇気は、一つずつ手に入れていくもの」「好きなこと2つを組み合わせば個性になり、仕事につながっていく」と説いた。

 帰郷は父親の他界に伴い、一時的なものと考えていたが、コロナ禍と重なって長期化し、リモート社会の到来で定住が実現したと振り返り「飯田にいても中央や全国の仕事ができるし、今後はそういう人が増える」との見方を示した。

 締めくくりには「一生懸命にやれば、誰かがいつか助けてくれる。最後の最後は自分がやりたいことにどれだけ純度高く真摯になれるか。まずは『ちょっと無理かな』ということにチャレンジして、自分を思いきり頼ってみて」と呼び掛けた。