県道崩落現場付近の私有地に緊急車両用の道、通行可能に 一般車両の通行「少しでも早く通せるように」 島根県出雲市

AI要約

出雲市大社町日御碕地区で崩落した県道の通行が再開され、緊急車両や特定車両が通行可能になった。

私有地を活用し、鉄板を敷いて車両通行可能な道路を設置したが、一般車両は通行不可。

急勾配や狭い箇所があるため、県は大型車両が通行できる別の道を設置中。

 崩落した県道の再開が待たれる出雲市大社町日御碕地区で29日、パトカー、救急車など一部の緊急車両や燃料輸送用、医療、介護事業者関係の車両が通行できるようになった。

 道路は崩落現場付近の私有地を活用。舗装されていない土の部分には、長さ約1・5メートル、幅約3・1メートルの鉄板31枚を敷き、車両が通行できるようにした。

 急な勾配や幅員の狭い箇所があるため、市は一般車両の通行は認めない。島根県は、ごみ収集車など大型車両が通行できるよう、勾配が緩い別の道の設置を進めている。

 9日の県道崩落後、地区内で傷病者が出た場合は市街地から駆け付けた救急車両が崩落現場の手前で待機し、隊員が迂回(うかい)路を越えて地区内に入っていた。市消防本部情報指令課の米山博佳課長は「傷病者への負担を軽減できる」と話す。

 29日午前には、早速救急車が地区に入り、患者を乗せて医療機関へ搬送した。

 一般車両の通行について出雲県土整備事務所の原利枝防災課長は「少しでも早く通せるように、安全に工事を進めたい」とした。