「父はチームリーダー」親子で悲願の1勝へ ホッケー永井姉妹(各務原市出身)3大会連続出場

AI要約

日本代表「さくらジャパン」のホッケー女子がパリ五輪1次リーグ初戦に臨む。永井姉妹は3大会連続出場で注目されるが、成績向上を目指す。

永井姉妹の父であり協会の強化育成本部長の祐司さんが、五輪での娘たちの成功を夢見てサポートする姿が描かれる。

パリ五輪に向けて、永井姉妹と祐司さんは悲願の1勝を目指し、親子でチームを支える決意を示す。

「父はチームリーダー」親子で悲願の1勝へ ホッケー永井姉妹(各務原市出身)3大会連続出場

 ホッケー女子日本代表「さくらジャパン」は28日、パリ五輪の1次リーグ初戦・ドイツ戦に臨む。3大会連続出場となる岐阜県各務原市出身の永井友理(32)と妹の葉月(29)は姉妹出場として注目を集めているが、日本協会の強化育成本部長を務める父の祐司さん(60)もまた、チームリーダーとしてさくらジャパンに帯同。親子で集大成のパリ五輪に臨み、悲願の「1勝」に向けて戦う。

 永井姉妹は、2016年のリオデジャネイロ五輪、21年の東京五輪に出場。代表キャップ数(出場数)は今チームでこの2人のみが200試合を超えている。ただ、五輪での成績は胸を張れるものではなく、リオ、東京ではいずれも1次リーグ未勝利。パリで主将を務める友理は「3度目の出場なので、覚悟を持って臨む」、葉月は「これまでの思いをパリでぶつける」と並々ならぬ意気込みを語る。

 祐司さんは、そんな2人の成長を間近で見守ってきた。2人が所属する強豪社会人チーム「ソニーHC」の監督として、そして、リオ五輪では日本代表監督として指揮。葉月は現在、所属チームはなく個人で活動するが、3人は歩みを共に日本女子ホッケーの先頭を走り続けてきた。

 そんな祐司さんには、娘2人にかなえてあげたい夢がある。一つは「満員の会場で伸び伸びとプレーさせてあげること」、二つ目は「五輪で心の底から2人に喜んでもらうこと」。一つ目は、協会役員として6月に都内で行った壮行試合で達成。国内で過去最多とされる約2500人の観客を呼び込んだ。残るは二つ目。「日本の皆さんに勝利を届けるため力を尽くしたい」と、パリではチームの顔役として支える。

 ホッケーの本場欧州で開催される今大会には、大勢の観客の来場が見込まれる。友理が「妹のアシストも感じながら、最高の状態で結果にこだわりたい」と気合を入れると、葉月は「プレッシャーのかかる姉のサポートもできるように頑張る」と力を込める。「過去2大会とも勝って喜ぶ姿を見れていない。日本のホッケー界のためにも、まずは1勝を」と祐司さん。リオ、そして東京大会での忘れ物を取り返すため、永井姉妹と祐司さんの戦いが幕を開ける。