【松山城】城山の土砂崩れ・そのとき救助の現場では

AI要約

松山城の城山で発生した土砂崩れで3人の家族が死亡。愛媛県警機動隊が36時間の救出活動に従事。

隊員は困難な状況の中で活動し、強まる雨や2次災害への恐怖に直面。

救出作業は36時間後に3人を発見も命を救うことができず、今後の訓練の必要性を痛感。

【松山城】城山の土砂崩れ・そのとき救助の現場では

12日に発生した松山城の城山の土砂崩れでは、巻き込まれた家族3人が死亡しました。

生存を信じ、36時間におよぶ救出活動にあたった愛媛県警機動隊。現場の指揮をした隊員の1人が当時を振り返りました。

「大量の土砂が家屋だけじゃなくて道路にも流れ込んでいたという状況で、かなり大変な現場だなということを感じました」

そう話すのは、愛媛県警機動隊の黒澤博第二中隊長。

消防や警察などのべ600人以上が救出に関わった土砂崩れの現場で指揮を執りました。

周辺の道路には大量の土砂が流れ込み、3人がいると思われる現場には、重機はもちろん歩いて近づくのも困難を極めました。

【黒澤博第二中隊長】

「水を大量に含んでいて、膝ぐらいまですぐに埋まってしまう…」

救出活動の間も強まる雨…。2次災害の危険が迫ります。

【黒澤博第二中隊長】

「活動中に一部土砂が崩落したり木も流れ込んできたために、緊急退避を行いながらの活動でした。なので、なかなかスムーズにいったかといえば、いかなかった…」

土砂崩れ発生から約36時間。

ようやく3人を発見しましたが命を救うことはできませんでした。

【黒澤博第二中隊長】

「やはり土砂の堆積っていうのはかなり高くて、3人は深いところにいた。早い遅いっていうのははっきりと申し上げることはできませんが、できる限り、本当に見つけてあげたいという気持ちで作業を進めていました…」

今回の救出活動を通して、黒澤さんは土砂を掘る体力や家屋へ入る技術など、さらに鍛える必要性を痛感したといいます。

【黒澤博第二中隊長】

「今回のような土砂災害や豪雨災害のほか、南海トラフ地震もいつ発生するかわかりません。今回の教訓を生かして、訓練を重ねて、一人でも多くの人を救いたいというように考えています」