スト中の“業スー”道内7店舗営業再開 経営者と連絡とれず賃金確保のため自主的に 労組は刑事告訴も検討

AI要約

業務スーパーの道内7店舗がストライキ後に営業再開。労働組合の抗議から始まったストライキの経緯と、従業員が給与確保のために自主的に営業再開した背景を報じている。

経営者の私的流用や給与未払いのリスクに直面し、社員は深い憤りを抱えながらも営業再開に踏み切った様子が語られている。

経営者の行動についての顧客や従業員のコメント、そして労働組合と本社社員の今後の対応方針が伝えられている。

今月18日からストライキで休業していた業務スーパーの道内7店舗が、24日から営業を再開しました。7店舗の運営会社の社長は連絡がとれない状態で、従業員は賃金確保のための再開だとしています。

黒澤圭介記者:「入口にはいくつも張り紙がされていて、『ストライキ解除のお知らせ、商品売り切りまで』と書かれています」。

24日から営業を再開したのは、ストで休業していた神奈川県の「ケヒコ」が運営する、道内7つの業務スーパーです。

労働組合は、会社の資金を私的流用した経営者への抗議として18日からストを起こしていました。しかし、経営陣は沈黙を続け、さらに22日には社長が会社の預金口座からおよそ2000万円を引き出したことが発覚。25日の給料日に会社から何も支払われない可能性が出てきたことから、従業員の給与分の資金を確保するため、社員が自主的に営業を再開し、在庫の販売を始めたということです。

従業員:「商品仕入れができない状況となっていますので、来店されたお客さんには申し訳ないですが、あるものでなんとかというかたちですね。こうさせてしまった社長には、本当に憤りを感じています。誠実な気持ちで交渉の方していただければ」。

利用客:「ビラの内容が本当だったら、経営者は許せないと思う」、「初めて聞いた、そういうことがあったって。どういう経営してたかわからないけど、ちょっと気の毒ですね」。

従業員は、パート・アルバイトを含めておよそ120人。会社の口座から金を引き出すことができるのは社長だけで、本社の社員も社長ら経営陣と連絡がとれない状況だといいます。

ケヒコ本社社員:「きのうも今日も電話をかけているが電話に出ず、メールも送っているが返ってきていない。お金が口座にないので(銀行から)『入金してください』と連絡が今朝からきています。口座の残高がないので振り込みができないので、『キャンセル』になっています」。

労働組合は、給与が支払われなければ労働基準監督署への申告や経営陣の刑事告訴も検討するとしています。