人吉市の中学生がプールサイドでやけど 授業に遅れた罰、はだしで走らせる 5人が医療機関を受診

AI要約

人吉一中(人吉市)の生徒が炎天下のプールサイドをはだしで走らされ、足裏をやけどした事件が発生。体育教諭が罰として走らせたが、5人が医療機関を受診し、1人は大会出場を棄権した。

教諭は生徒の遅れに連帯責任を取らせ、プールサイドを5周走らせた後、さらに2周走るよう命令。生徒2人が保健室へ治療を求め、その後も多くの生徒が水膨れの症状で診察を受けた。

学校は症状の重かった5人に謝罪の家庭訪問を行い、保護者説明会も開催。校長は体育教諭の判断ミスを認め、子どもたちにけがを負わせたことを反省している。

人吉市の中学生がプールサイドでやけど 授業に遅れた罰、はだしで走らせる 5人が医療機関を受診

 人吉一中(人吉市)の複数の生徒が、炎天下の学校のプールサイドをはだしで走らされて足裏をやけどしたことが22日、分かった。男性体育教諭が水泳の授業中に罰として走らせたことが原因。5人が21日までに医療機関を受診し、このうち1人は熊本県中学校総合体育大会(個人種目)の出場を棄権した。

 同校によると、教諭は19日午前の2限目の授業に、一部の生徒が遅れたため、連帯責任を取らせて見学者を含む同じクラスの26人に対して25メートルプールのサイド(樹脂製)を5周走るように促したという。その後、準備体操としてさらに2周走らせた。教諭もはだしだったという。

 授業後に、生徒2人が保健室に治療を求めたため判明。3限後、さらに10人以上が保健室に来たという。足裏に水膨れがあった生徒もおり、5人が各自の判断で医療機関を受診した。学校は授業を受けたクラスの学年や体育教諭の年齢を明らかにしていない。

 熊本地方気象台によると、この日の人吉市の最高気温は34・2度(午後1時21分)だった。

 学校は19日、比較的症状の重かった5人について家庭訪問をして謝罪。21日にこのクラスを対象に保護者説明会を開いて謝罪した。

 西一喜校長は取材に「不適切な指導であり、大変申し訳なく思う。体育教諭は、状況判断の甘さで子どもたちにけがを負わせてしまったと、大いに反省している」と話した。(東寛明)