カメムシ大量飛来確認、再び注意報 岐阜県内全域で水稲被害の恐れ、暖冬が一因か

AI要約

岐阜県で水稲の害虫「斑点米カメムシ類」の発生が平年より多く、病害虫発生予察注意報が全県に発表された。

斑点米カメムシ類は実る途中の穂を吸い、薬剤による防除が効果的であることが報告されている。

果樹カメムシ類も同様に多く発生しており、暖冬の影響で成虫の数が増えたことが原因とされている。

カメムシ大量飛来確認、再び注意報 岐阜県内全域で水稲被害の恐れ、暖冬が一因か

 岐阜県は19日、水稲の害虫「斑点米(はんてんまい)カメムシ類」が平年より多く発生しているとして、県内全域に病害虫発生予察注意報を発表した。5月には果樹の害虫「果樹カメムシ類」について県内全域に同注意報を発表。県病害虫防除所は「今後1カ月の気温は平年より高くなると予想されており、カメムシ類の繁殖に好適な条件が続く」として農業者に薬剤散布など防除を呼びかけている。

 防除所によると、海津市での発生状況調査でイネカメムシが例年より10日ほど早い今月初めに見つかり、確認数は今月前半で過去4年間平均の約7倍に当たる計24匹に上った。クモヘリカメムシと共に大量飛来が、美濃地方の平野部や下呂市など飛騨地方の一部で確認されているという。斑点米カメムシ類は実る途中の穂を吸い、空籾(からもみ)にしたり黒く斑点の付いた米にしたりする害虫。薬剤による防除が効果的という。

 県内でのカメムシの発生を巡っては、5月21日に県が果樹カメムシ類の飛来量が平年の十数倍に達した地点もあったとして県内全域に病害虫発生予察注意報を発表。防除所によると、現在も東濃地方を中心に多い状況が続いている。防除所によると斑点米カメムシ類、果樹カメムシ類ともに、暖冬のため越冬できた成虫の数が多かったことが現在の多さの一因になっているとみられる。