「圧倒的なスプリント」水泳界の“お祭り男”谷口卓選手、初の五輪へ 平泳ぎの先輩・田中雅美さんが直撃
谷口卓選手は、パリオリンピックに挑む競泳選手で、短距離を得意とし、追い上げタイプの泳ぎを見せる。
大学時代にスランプに陥ったが、高橋先生の指導で復活し、日本の水泳界における期待の若手選手となった。
技術面で優れており、極端にペースを上げるストロークの変化も特徴である。
開幕が来週に迫ったパリオリンピック。東海地方から初の大舞台に挑む、競泳・男子平泳ぎの谷口卓選手。日本の水泳界に現れた“お祭り男”を田中雅美さんが直撃しました。
三重県四日市市出身の谷口選手は、この春、中京大学を卒業した22歳です。
専門は平泳ぎ。パリオリンピックでは100m平泳ぎと400mメドレーリレーの2種目に出場します。
そこで今回は、オリンピックに3度出場した平泳ぎの先輩・田中雅美さんが谷口選手を直撃。
谷口卓選手(以下、谷口)「はじめまして。こんにちは」
田中雅美さん(以下、田中)「平泳ぎをやっていました。田中雅美と申します」
短距離を得意とし、追い上げタイプの谷口選手。
前半50mは、水をかくストローク数を16回にとどめ後半勝負。残り50mは24回。極端にペースが上がります。
田中「あんなにストロークのテンポを、変えられるってなかなか無い。違う選手が泳いでいる感覚で見ていました」
谷口「僕は50mが今、日本で1番速いんですけど、圧倒的なスプリント力があるからこそ、周りの選手よりも楽に前半は入れると考えて、後半に差しきります」
田中「ストロークとキックの幅も、抵抗の少ない動きをしていると感じます」
谷口「プル(水かき)とキックに頼らない泳ぎというのをやっていて、プルメインだと最後に腕がバテますし、効率の良い泳ぎをずっとやっていました」
田中「パワーと共に繊細なテクニックをお持ちだなって感じました」
谷口「テクニックは中京大学に来て、つけてもらいました」
中学チャンピオンに輝いた実績を持つ谷口選手。高校時代もインターハイで優勝するなど、世代のトップを走ってきました。
ところが、大学でスランプに。水泳人生の岐路に立たされました。
谷口「大学1年目から3年目まではパワー系になっていて、テクニックが落ちていたというのは、あるかもしれないです」
田中「その時は、水泳に対してどうでしたか?」
谷口「もう辞めなきゃなと思っていて…もうこれが精一杯って感じでした」
田中「そこから、ここまで復活できたきっかけは?」
谷口「高橋先生のご指導が、僕の人生を変えてくれました」