高校野球山口大会、来年度統合の「厚狭」最後の夏にスタンドから大きな声援「みんなと一瞬でも長く」

AI要約

第106回全国高校野球選手権山口大会が絆スタジアムなど4球場で開幕し、岩国商や萩、慶進が勝利を収めた。

厚狭高校の応援団は熱い声援で選手を後押しし、初戦突破を決めた選手たちは感謝の意を述べた。

厚狭高校は2025年度に田部と統合する計画であり、選手たちは一瞬でも長く戦いたいと意気込んでいる。

 第106回全国高校野球選手権山口大会は13日、絆スタジアム(山口県岩国市)など県内4球場で始まり、1回戦12試合が行われた。岩国商は11安打で岩国工に快勝。萩は小野田工を投打に圧倒して勝利し、慶進は香川に5回コールド勝ちした。14日は4球場で1回戦9試合が行われる予定。

 「かっとばせ!」「いけ! いけ!」――。ユーピーアールスタジアムでの第1試合、厚狭のスタンドでは、学ランに赤い鉢巻き姿の応援団を中心に総勢100人を超える生徒らが試合を盛り上げた。

 3学年のうち約90人の1年生はほとんどが参加。また、開幕の3週間前から2、3年生を中心に応援団やチアガール、観戦者への飲み水の配布などを担うサポーターを募り、準備してきた。

 応援団長の大上晃輝さん(3年)は先生に後押しされて応援団に挑戦。「応援はきっと届いている」と力を込めた。自ら手を挙げたというチアリーダーの川崎理春さん(同)は「勝ち続けてほしいので全力で応援する」、サポーターのリーダーを務める千々松隆之介さん(同)は「みんなが頑張れるように応援席の方も全力で後押ししたい」と語った。

 厚狭は田部(下関市)と統合して2025年度から「厚狭明進」となる。3年の松尾優太主将は初戦突破を決めた後、「応援のおかげで緊張が解けて笑顔になれた。今年で最後の『厚狭高校』としてみんなと一瞬でも長く戦いたい」と感謝していた。