いじめ、いじりの境界は? 東根の小中学生、活発に議論

AI要約

東根市内の小中学生がいじめ問題について話し合うスマイルサミットがオンライン開催され、各校代表者によるテーマトークを通じていじめと「いじり」の境界線について考えた。

参加校の児童・生徒会役員らがいじめ防止取り組みを発表し、いじめといじりの違いについて議論が行われた。

神町中生徒会長が、いじめをなくすためにはやっていいことと悪いことの区別を第一歩として考えるべきだと語った。

いじめ、いじりの境界は? 東根の小中学生、活発に議論

 東根市内の小中学生がいじめ問題について話し合うスマイルサミットが10日、オンライン開催された。10回目を迎えた今回はいじめと「いじり」の境界線について、各校代表者によるテーマトークを初めて実施。いじめのない学校づくりに向けて意見を交わした。

 15校の児童・生徒会役員ら約60人が参加した。中学校区ごとのグループに分かれ、各校がいじめ防止のために行っている取り組みを発表。異学年交流やあいさつ運動を展開していることを紹介した。

 テーマトークでは各校のいじりの例として、名前や容姿をからかうケースを挙げた。いじめとの違いについて「いじりは、する側、される側の双方が笑っているが、いじめはする側しか笑っていない」との意見が上がる一方、「いじられて笑っている人も、実は嫌な思いをしているかもしれない」「される側の感じ方によって変わるので、境目はない」などと活発な議論が行われた。

 進行役を務めた神町中生徒会長の3年千葉啓広さん(15)は「人間社会でいじめをなくすことは難しいが、やっていいことと悪いことの区別を付けることを第一歩としたい」と語った。

 スマイルサミットは2014年に本県の女子中学生がいじめを理由に自殺したことを受け、児童生徒にいじめ防止について主体的に考えてもらおうと市教育委員会が毎年実施している。