大分県内6日連続の猛暑日、熱中症疑いの搬送者急増 74%が高齢者、死者も

AI要約

大分県内は太平洋高気圧に覆われたため、厳しい暑さが続いている。猛暑日が続き、熱中症で亡くなる高齢者も出ている。

高気圧の影響で県内の気温は上昇し、猛暑日が続いている状況。気象台によると、暑さは10日ごろまで続く見通し。

県警が熱中症の疑いで搬送された人数を発表。高齢者に注意を促す一方で、水分補給と体を冷やすことの重要性も強調。

大分県内6日連続の猛暑日、熱中症疑いの搬送者急増 74%が高齢者、死者も

 太平洋高気圧に覆われた大分県内は8日も全域で晴れ、厳しい暑さに見舞われた。豊後大野市犬飼と佐伯市宇目で37・1度を観測するなど6日連続で猛暑日となった。この間、県内では熱中症の疑いで少なくとも高齢者4人が亡くなり、救急搬送の患者が急増している。県は「小まめに水分を取り、室内ではエアコンを入れて過ごしてほしい」と呼びかけている。

 大分地方気象台によると、8日の県内は15観測地点のうち7地点で35度以上の猛暑日となった。気象庁と環境省は6日連続で県内に「熱中症警戒アラート」を発表し、危険な暑さに注意を促した。36・6度まで上昇した大分市の中心部では、強い日差しを避けるため日傘を差す通行人の姿が目立った。

 県内に猛暑をもたらしているのは勢力を強めた太平洋高気圧。加えて、3日ごろから高気圧に沿って暖かく湿った空気が南西から流れ込んでいる。九州山地の風下に当たる県内は、高温の風が山から吹き下ろす「フェーン現象」が発生し、例年より気温が上がっているという。

 県警の発表では、熱中症の疑いで亡くなった4人は、国東、豊後大野両市の70~90代の男女。1人は自宅の寝室で、残る3人は屋外で倒れていた。県が集計した1~7日の熱中症疑いの搬送者は計162人(速報値)。前週の21人から急増し、65歳以上の高齢者が全体の74%を占めた。

 県健康政策・感染症対策課の池辺淑子課長は「高齢者は暑さを感じにくく、熱中症になる危険性が高い。意識的に水分を補給することが大事。体を冷やすことも予防になる」と話した。

 気象台によると、県内の暑さは10日ごろまで続く見通し。その後は梅雨前線が南下し梅雨空が戻る予報。