新紙幣発行の影で、40年続く最終番号「ZZ900000Z」の大捜索…伊藤博文の旧千円札 いまは「ZZ895878Z」まで到達 伊藤博文の生誕地・山口県光市

AI要約

新紙幣が発行される中、山口県光市で保管されている伊藤博文が描かれた旧千円札についての関心が高まっている。

最初の記番号「A000001A」を持つ1号券が日銀から外に出ることは異例の出来事で、最後の記番号「ZZ900000Z」を求めて40年以上にわたりキャンペーンが行われている。

林館長は、最初と最後の旧紙幣がそろうことを夢見ており、展示が実現すれば大変幸せだと語っている。

新紙幣発行の影で、40年続く最終番号「ZZ900000Z」の大捜索…伊藤博文の旧千円札 いまは「ZZ895878Z」まで到達 伊藤博文の生誕地・山口県光市

3日から新紙幣が発行されますが、すでに発行されなくなった旧千円札について、肖像の人物のふるさとでは、いまも関心事となっています。

山口県光市に保管される千円札。初代総理大臣・伊藤博文が描かれた旧千円札です。伊藤博文の生誕地、山口県光市で厳重に保管されていましたが、新紙幣の登場にあわせ特別に展示されています。いまから38年前の1986年まで発行されていたもので、野口英世、夏目漱石とさかのぼって、覚えている人も多いかもしれません。注目すべきは、紙幣に書かれた固有の番号「記番号」。「A000001A」と、書いてあります。

旧大和町(現在は合併して光市)職員・伊藤公資料館 林康則館長

「千円札の1号券は、なかなか日銀から外に出ないと。この時点の1号券が外に出るのは、極めて異例というふうに聞いております」

記番号「A000001A」は、1963年11月に発行された記念すべき1枚目を指します。伊藤博文の生誕地ということで、日本銀行から当時の大和町・今の光市に贈られました。最初の1枚があれば、欲しくなるのは、やはり・・・

伊藤公資料館 林館長

「1号券を持っていますので、最後の番号をぜひいただきたいということで、『ZZ900000Z』というのを探してくださいというキャンペーンを40年くらい前にいたしました」

最終の記番号にあたる「ZZ900000Z」の千円札の提供を求めて、全国規模の捜索をしたとも言えます。この呼びかけをきっかけに、次第に届いては数字が更新されていきました。最終番号に最も近かったのは、2004年12月に大阪市の男性から届いた「ZZ895878Z」。ほぼ誤差では?というところまで来ましたが、その後、更新はありませんでした。

大和町の職員時代にこのキャンペーンに携わった林館長にとって、最初と最後の旧札2枚がそろうことは、待ちわび続けている「夢」です。

伊藤公資料館 林康則館長

「最後の番号、最初の番号、一緒に展示をすることができれば、館長として、すごく幸せだなと思っています。最終番号の旧千円札をもしお持ちの方がいれば、財布やたんすの中を見ていただいて、あればぜひご連絡いただきたい」

新たな紙幣が発行されたきょうも、40年にわたる捜索は、ひっそりと続いています。

8月27日までの期間限定で光市の伊藤公資料館で展示されています。