ドローンから児童の声で「戸締りしてね」 中山間地の集落で福知山署

AI要約

児童らによる大型ドローンを使った防犯啓発活動が福知山市で行われた。

ドローンを活用した防犯啓発と災害時の情報伝達訓練が行われ、地元住民も参加した。

子どもたちの声が集落に響き渡り、住民たちは交通安全や防犯について意識が高まった。

ドローンから児童の声で「戸締りしてね」 中山間地の集落で福知山署

 スピーカーが付いた大型ドローンを飛ばし、防犯対策や交通安全を呼びかける活動が12日、京都府福知山市三和町の中山間地であった。三和小学校の児童3人による“ちびっ子ポリス”が、「寝る前には必ず戸締まり確認を」などとアナウンス。地元のお年寄りを気にかける子どもたちの可愛い声が、上空から集落全体に響き渡った。

 福知山署が、一般社団法人無人航空機操縦士養成協会と協力。目を引く形で防犯などを啓発することで、意識を高めてもらうとともに、災害時に孤立した集落との情報伝達手段として、ドローンを活用する際の訓練も兼ねて取り組んだ。

 大原と台頭の2カ所であり、ドローン操縦の国家資格を持つ三和駐在所の木下敦志警部補(45)、養成協会専務理事の志村知行さん(43)、警察官風の衣装を着たちびっ子ポリスの佐々木悠人君(4年)と木下紗希さん(同)、木下加菜さん(1年)が訪れた。

 使用したのは、協会が所有するレスキュードローン(1メートル20センチ四方)で、志村さんが操縦。大原では府有形民俗文化財の産屋(うぶや)近くから飛ばし、子どもたちの声を無線機で送信してドローンのスピーカーから呼びかけた。

 外出時と寝る前の戸締まり、特殊詐欺への注意喚起のほか、「交通ルールを守り、事故に遭わないように注意しましょう」と、交通安全についても、子どもたちは原稿通りにしっかり読み上げ、見学していた住民たちが目を細めていた。

 木下警部補は「今年1月には、大原で降雪による倒木が発生し、一時孤立した集落がありました。そのようなときに、安否確認や情報伝達の手段としてドローンが使用できないかと考えています。今回はその訓練にもなり、子どもたちによる防犯などの啓発もでき、とても良かったです」と総括していた。