笠岡沖沈没の漁業取締船 保管場所へ移動 水産庁、発生から3週間 漁できる状態に

AI要約

5月に岡山県笠岡市沖で水産庁の漁業取締船「白鷺」が座礁、沈没した事故で、船が引き揚げられ保管場所に移動された。漁業活動再開に向けて準備が進められている。

座礁事故が発生してから3週間経過し、一帯では漁業ができない状況が続いていたが、船の移動により解消された。漁業関係者との協議が行われ、被害地域の対応が検討されている。

事故は5月21日に起き、乗組員14人は全員が無事救助された。水島海上保安部が業務上過失往来危険の疑いで捜査を行っている。

笠岡沖沈没の漁業取締船 保管場所へ移動 水産庁、発生から3週間 漁できる状態に

 5月に岡山県笠岡市沖で水産庁の漁業取締船「白鷺(しらさぎ)」(149トン)が座礁、沈没した事故で、同庁は11日、船を保管場所に向けて移動させた。発生から3週間、一帯では漁ができない状況が続いていたが解消された。

 同庁によると、10日に引き揚げた船は11日午後1時過ぎ、委託業者のタグボートにけん引されて現場を離れた。12日朝、保管場所(非公表)に到着するという。今後どうするかは未定としている。

 一帯は底引き網や建網の漁場で、燃料の軽油流出や作業船停泊により支障が出たことから、同庁は漁業関係者らと協議を行う意向。市漁協の井本瀧雄組合長は「ひとまず漁が再開できることを喜びたい。影響を受けた部分の対応は求めていく」と話した。

 同庁は「事故を重く受け止めており、再発防止に取り組む」とコメントした。

 事故は5月21日午前に梶子島北側付近で発生。乗組員14人は全員救助され、けが人はなかった。水島海上保安部が業務上過失往来危険の疑いで捜査している。