漁業取締船の引き揚げ、10日に延期 天候不順で水産庁、岡山・笠岡市沖沈没

AI要約

水産庁の漁業取締船「白鷺」が座礁、沈没した事故で燃料の軽油が流出。船体の引き揚げ作業が予定されており、油流出で影響を受けた方々との対応も進める。

引き揚げ作業は9日に実施され、船体全体が海上に現れる見通し。その後、船内の排水作業なども行われる予定で、保管場所は非公表。

事故は5月に梶子島北側で発生し、乗組員は全員救助された。違法操業の取り締まり中での出来事だった。

漁業取締船の引き揚げ、10日に延期 天候不順で水産庁、岡山・笠岡市沖沈没

 5月に岡山県笠岡市沖で水産庁の漁業取締船「白鷺(しらさぎ)」(149トン)が座礁、沈没し燃料の軽油が流出した事故で、同庁は7日、船体の引き揚げを9日に実施すると発表した。

 市内で開いた地元説明会で示した。水深約19メートルの海底に沈んだ船体のワイヤ取り付けや亀裂をふさぐ対策は既に完了しており、当日は午前9時ごろから委託業者がクレーンで引き揚げ作業を行う。午前中には船体全体が海上に現れる見通しで、その後、船内の排水作業などを進める。10日、保管場所へえい航する予定。場所は非公表。

 説明会終了後、報道陣の取材に応じた同庁の藤田仁司次長は「安全かつ円滑な作業に努めたい。油流出などで影響を受けた方々とは個別に話を進めていく」とした。

 事故は5月21日午前9時40分ごろ、梶子島北側付近で発生。乗組員14人は全員救助され、けが人はなかった。違法操業の取り締まりのため尾道港(尾道市)から淡路島・洲本港(兵庫県洲本市)へ向かう途中だった。